1990 Fiscal Year Annual Research Report
ヒトアポ蛋白A1遺伝子組込みによる実験的高HDL血症マウスの作成
Project/Area Number |
63570395
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
芳野 原 神戸大学, 医学部, 助手 (70174969)
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Keywords | HDL / アポ蛋白AI / トランスジェニックマウス / コレステロ-ル |
Research Abstract |
ヒト高比重リポ蛋白(HDL)粒子の基本構造蛋白であるアポAIの合成分泌およびその体内動態を明らかにするため,その遺伝子をトランスジェニックマウスに組み込み,アポ蛋白AIの合成分泌メカニズムの解明にとりかかった。ヒトアポ蛋白AI遺伝子はすでに海外にて同定されているので,当該施設に書面にて協力を求め,そのDNAを取得した。平成2年度はMTTプロモ-タ-にヒトアポ蛋白AIのDNAを融合させる段階であったが手技上の問題で本段階をくりかえしている。そこで本研究の最終目標が高HDL血症モデルの作成にあるので,すでに報告の見られる外因性高インスリン血症とショ糖投与の組み合わせにとWistar系雄ラットに高HDL血症と作成し,その発症メカニズムを追求した。その結果,血中HDLの上昇には高インスリン血症と二糖規としてのショ糖の摂取が必要な事が見出された。さらに臨床上HMGーCoA環元酵素阻害剤が血中HDLーコレステロ-ルを上昇せしめる報告が存在するので上記と同系のラットに本薬剤を投与したが,HDLーコレステロ-ルの上昇は認められなかった。今後は引き続き,ヒトアポ蛋白AI遺伝子の発現を目ざして上記の手技を確立し,高HDL血症モデルの作成を行う予定である。
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[Publications] Yoshino G,Kasama T,Kazumi T,Iwai M,Iwatani I,Baba S: "Possible mechanism of hyperーalphaーlipoproieinemis in rats indnceol by Sncroe and insulin" Current Therapentic Reseach. 46. 28-36 (1989)
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[Publications] Yoshino G,Matsushita M,Iwai M,Morita M Matsuba K,Hirano T,Fumikawa S,Kazumi T,Baba S: "Effect of pravastetin on newlyーseuetecl very low clemsity lipoprotein composition in rts" Hormone and metabalic Reseach. (1991)