平均応力ー/面積ひずみ関係に基づく局所心筋機能の解析

1988 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 63570415
• Research Institution: Tokyo Women's Medical University
• Principal Investigator: 菅原 基晃 東京女子医科大学, 附属日本心臓血圧研究所, 助教授 (60010914)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 中村 憲司 東京女子医科大学, 附属日本心臓血圧研究所, 講師 (10075541) ; 中野 清治 東京女子医科大学, 附属日本心臓血圧研究所, 助手 (10138919)
• Keywords: Regional Work / Wall Stress / Wall Thickness / Myocadial Infarction / Echocardiography

Research Abstract

我々がこれまでに得た結果は、以下の通りである。
1.心室壁の着目した局所の平均壁応力をб、壁厚をHとすると、その部分が心臓の1回拍出に際して行う局所仕事RWMは次式で表わされる。RWM=-〓бd〔ln(1/H)〕。ここで、RWMは心筋の単位体積当りの仕事量であり、積分はб-ln(1/H)関係が1心周期の間に描くループに囲まれた面積を表わす。
2.正常10例、前壁中隔梗塞6例に於て、上の式を用いて局所仕事を求めた。必要なデータは左心カテーテル検査中に超音波エコー法を同時に施行して得た。正常例の中隔壁は6.1±1.7mJ/cm^3、後壁は7.0±1.8mJ/cm^3、また前壁中隔梗塞例の中隔壁は0.6±1.9mJ/cm^3、後壁は6.1±1.8mJ/cm^3の局所仕事を行っていることが明らかとなった。
心室壁の局所仕事を、このように具体的な数値として与えたのは、我々が世界で最初である。

Research Products

• [Publications] Kiyoharu Nakano,;Motoaki Sugawara,;Tatsuya Kato.,et al.: Journal of American College of Cardiology. 12. 1442-1448 (1988)
• [Publications] Motoaki Sugawara,;Kiyoharu Nakano: "Cardiac Mechanics and Function in the Normal and Diseased Heart." Springer-Verlag, (1989)