1988 Fiscal Year Annual Research Report
Birbeck顆粒モノクロナール抗体によるランゲルハンス細胞の紫外線傷害の検討
Project/Area Number |
63570467
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
堀尾 武 京都大学, 医学部, 助教授 (90026914)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今村 貞夫 京都大学, 医学部, 教授 (30026869)
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Keywords | ランゲルハウス細胞 / 紫外線 / モノクロナール抗体 / Birbeck顆粒 |
Research Abstract |
(目的)紫外線による表皮ランゲルハンス細胞の障害を、細胞膜抗原および細胞質内Birbeck顆粒に対するモノクロナール抗体を用いて比較検討した。 (方法)(1)細胞膜マーカーとしては、市販のOKT_6モノクロナール抗体を使用した。(2)抗Birbeck顆粒モノクロナール抗体は(Lag)は、Lag産生ハイブリドーマ株をBALB/cマウスの腹腔に接種し、腹水より硫安沈澱法ならびにSepharoseカラムで精製した。(3)正常ヒトの上腕皮膚にSunlampを用いて中波長紫外線(UVB)の180mJ/cm^2および270J/cm^2を照射し、1、4、10、15日後に照射皮膚を生検した。(4)採取皮膚をEDTA溶液に浸漬して、表皮と真皮を分離し表皮シートを作製した。(5)RITC標識抗OKT_6抗体、FITC標識抗Birbeck顆粒抗体(Lag抗体)にて表皮シート中のランゲルハンス細胞を免疫染色し、蛍光顆粒鏡下で単位面積あたりのランゲルハンス細胞の数を算定した。 (結果)紫外線照射1日後には、OKT_6陽性細胞、Lag陽性細胞ともに照射前の50%(180mJ/cm^2照射)〜30%(270mJ/cm^2照射)に減少し、4日後にはそれぞれ30%〜10%まで減少した。10日後には回復傾向を示し、80%(180mJ/cm^2)、30%(270mJ/cm^2)を示した。180mJ/cm^2照射皮膚では15日後にほぼ照射前の状態となったが、270mJ/cm^2照射では、50〜60%の状態であった。DKT_6陽性細胞とLag陽性細胞数の間には有意の差違が認められなかった。 (今後の計画)8-methoxypsoralen塗布後に長波長紫外線(UVA)を照射してPUVA処置を行い、UVB単独照射の結果と比較検討したい。
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Research Products
(1 results)