1988 Fiscal Year Annual Research Report
受容体オートラジオグラフィによるエミッションCT・レセプターマッピングの基礎研究
Project/Area Number |
63570488
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
森 厚文 金沢大学, アイソトープ総合センター, 助教授 (90019604)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴 和弘 金沢大学, アイソトープ総合センター, 助手 (40143929)
松田 博史 金沢大学, 医学部, 助手 (90173848)
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Keywords | オートラジオグラフィ / レセプター / 神経伝達物質 / エミッションCT / 放射性リガンド |
Research Abstract |
エミッションCT・レセプターマッピングの評価及びSPECT用レセプターリガンド開発の基礎データを提供する目的で、今年度は以下について検討を行った。 1.インビトロ受容体オートラジオグラフィ法の確立:オートラジオグラム作成の最適条件、定量解析法、多重オートラジオグラフィ(半減期法、化学洗浄法)の確立を行った。 2.ハロペリドールの局所脳血流及びD_2受容体に及ぼす影響:ウイスター系雄ラットにハロペリドールを急性投与(0.1mg/kg又は1.0mg/kg)又は慢性投与(1日投与量の0.1mg/kg又は1.0mg/kgを28日間経皮持続投与)し、^<125>I-LMPを用いたオートラジオグラフィによる定量的局所脳血流測定を行った。その結果以下のような結果が得られた。急性投与群:(1)手網核で相対的な血流上昇が認められた。(2)1.0mg/kg投与群において運動皮質、線状体、視床下部、黒質において左右差が認められた。慢性投与群:(1)海馬(CAI)、黒質、被蓋腹側部において血流絶対値の低下が認められた。(2)線状体、側坐核の相対的な血流上昇が認められた。なお^3H-スピペロンによるD_2受容体オートラジオグラフィでは急性投与群においてコントロール群と比較し有意な差は認められなかった。 3.^<99m>Tc標識レセプターリガンド合成の基礎的検討:新しい合成ルートにより高い脂溶性及び標識率に示すキレート剤(DADT類)の合成に成功した。次に比較的分子量の大きい各種官能基の導入によるDADT類の^<99m>Tcとの錯体形成能力及び安定性への影響並びに異性体の存在について検討した。その結果、反応条件を検討することによりいずれも高い標識率を示し、HPLCにて2つの異性体が認められた。現在いくつかの化合物を合成し、動物実験を行うことによりレセプターリガンドとしての可能性について検討中である。
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Research Products
(1 results)