1989 Fiscal Year Annual Research Report
受容体オ-トラジオグラフィによるエミッションCT・レセプタ-マッピングの基礎研究
Project/Area Number |
63570488
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
森 厚文 金沢大学, アイソトープ総合センター, 助教授 (90019604)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
倉知 正桂 富山医科薬科大学, 医学部, 教授 (80019603)
柴 和弘 金沢大学, アイソトープ総合センター, 助手 (40143929)
松田 博史 金沢大学, 医学部, 助手 (90173848)
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Keywords | オ-トラジオグラフィ / レセプタ- / 神経伝達物質 / エミッションCT / 放射性リガンド / テクネチウム-99m / 局所脳血流 |
Research Abstract |
ドンリュウラットに抗うつ剤であるクロミプラミン、マプロチリン10mg/Kgを1日2回の割で、8日間皮下注射し、採集投与後6時間で断頭した。前頭葉を含む切片及び1.5mMの濃度の^3H-Ketanserinを用いてオ-トラジオグラムを作成し、正常ラットと比較した。Frontal1,2,3及びC_3に分けて比較すると正常群と比較して、両薬剤共にFrontal1で有意な減少が認められた。これは抗うつ剤によりアミン再吸収障害がおこり、シナプス間隙のアミン量が増加した結果、二次的に受容体が減少したためと考えられた。一方抗精神病薬として広く用いられているハロペリド-ル1.0mg/Kgの急性及び慢性投与(4週間連続投与)ラットを用い、^3H-Spiroperidolオ-トラジオグラムの定量化を行ったが、正常群と比較して有意な差は認められなかった。受容体オ-トラジオグラフィとラジオレセプタ-アッセイ(RRA)を比較すると、抗うつ剤の場合は、両者は等しいが、ハロペリド-ルの場合は一致しなかった。RRAは、受容体とリガンドの反応因子を除外し、非生理的条件で行うのに対し、受容体オ-トラジオグラフィは受容体とリガンドの反応以外の因子が含まれているため、両者が相違すると考えられ、今後更に検討する必要がある。 レセプタ-マッピング用薬剤の開発に先立って^<99m>Tc-標識脳血流測定用薬剤の開発を試みた。脳血流測定用薬剤として臨床に広く用いられているIMPの基本骨格であるIPEを導入したDADT-IPE並びにその類似物質であるDADT-EFPE及びDADT-EIPEを合成した。動物実験ではDADT-IPE(a)が投与後5分で0.62%dose/organと比較的高い脳集積を示し、さらに投与後60分においても0.5%dose/organと長時間脳内に停滞した。DADT-EIPE(a)は投与後5分では0.37%dose/organとDADT-IPEより低いが、投与後60分で0.55%dose/organと経時的に増加傾向を示した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 森厚文: "受容体オ-トラジオグラフィによるエミッションCT・レセプタ-マッピング" Innervision. 4. 47-49 (1989)
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[Publications] Hirofumi Mori: "Distribution of effects of haloperiodol on regional cerebral blood flow and D_2 receptor in the rat brain" J Cereb Blood Flow Metabol. 9. S138 (1989)
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[Publications] Hirofumi Mori: "Characterization of the binding of N-isopropyl-p-〔1-125〕iodoamphetamine in the rat brain synaptosomal membranes" Nucl Med Communications.