1988 Fiscal Year Annual Research Report
Adipokinetic Hormoneとその受容体の哺乳類での存在とその作用
Project/Area Number |
63570543
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Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
鈴木 仁 獨協医科大学, 医学部, 講師 (70146182)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 義信 獨協医科大学, 医学部, 助手 (10196892)
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Keywords | Adipokinetic Hormone / ポリクローナル抗体 / 膵灌流 |
Research Abstract |
家兎6羽を用いAdipokinetic Hormone(AKH)に特異的な抗体を作成し最終希釈1/200,000〜1/300,000で使用し又、Chloramine-T法に依って^1tyr-AKHを用いTracerを作成しAKHに特異的なRadioimmunoassayを構築し得た。本アッセイ系での最小検出量は1.5fmol/tubeで50%結合抑制量は66fmol/tubeであった。このAKH様免疫活性の組織分布についてラット組織を用いて検討した。中枢神経系、脳下垂体、膵臓、副腎等に比較的高濃度に免疫活性の存在を認めた。逆相高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いた分子形の検討ではスタンダードに用いたAKHーI(Locust)溶出部位以外にも免疫活性を認め、殊に、より疎水性の部位に溶出する事からAKHーIより大分子の免疫活性物質が存在すると考えられた。このAKHが節足動物でエネルギー産生に関与する事より、哺乳類での作用を検討する為、膵灌流系へ添加し膵ホルモンへの影響の有無を検討した。基礎灌流への添加でインスリン及びグルカゴン分泌の軽度の抑制傾向が認められた事から、分泌刺激下での影響について検討した。両ホルモンの分泌刺激としてアルギニンを用いAKH10^<-10>M〜10^<-6>Mの範囲で添加した。AKH10^<-9>M〜10^<-6>Mの範囲で容量依存性に両ホルモンの分泌抑制を認めた。ラット脳、膵、肝、腎組織から超遠心法に依って得られた粗製膜分画を用いて^<125>lーtry-AKHとの間に特異的結合が認められるか否か検討した。脳、肝、腎組織で特異的結合を認めた。今後更に膵組織での検討が必要と考えられる。又ラット組織にAKH免疫活性を認めた事からヒト組織についての検討及び脳脊髄液、血液中のAKH免疫活性の有無についても検討を加えたい。AKH受容体自体についても検討を加えたい。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] H.SUZUKI;et al.: BIOCHEM BIOPHYS RES COMMUN.
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[Publications] 村松弘章 他: 糖尿病.
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[Publications] 鈴木仁 他: 内分泌学会雑誌.