1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63570628
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Research Institution | 山梨医科大学 |
Principal Investigator |
松本 由朗 山梨医科大学, 医学部, 助教授 (20159156)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三浦 和夫 山梨医科大学, 医学部, 助手 (00221599)
野口 明宏 山梨医科大学, 医学部, 助手 (80208313)
長堀 薫 山梨医科大学, 医学部, 助手 (00137035)
須田 耕一 山梨医科大学, 医学部, 助教授 (80090596)
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Keywords | 膵・胆管合流異常 / 胆管上皮の細胞回転 / 先天性肝内胆管拡張症 / 胆管癌 / BrdU |
Research Abstract |
膵・胆管合流異常(合流異常)は疫学的にも胆嚢癌胆嚢癌の高危険病態と言え、われわれはThymidineのanalogueであるBromodeoxiuridine(BrdU)を用い、胆嚢上皮のS期細胞を標識し、その標識率から合流異常を伴う胆嚢の粘膜上皮に比べ有意にS期細胞の標識率が高いことを明らかにした。先天性総胆管拡張症(拡張症)も胆管癌の併存が多いことが知られている。拡張症は大部分の症例が合流異常を伴なっており、胆管癌のintiating factorが合流異常であるのか、拡張症の形態異常であるのかは明らかではない。また拡張症のなかには肝内胆管までの先天性拡張を示す症例が多く、これらが原発性肝内結石症の背景病態であることをわれわれは明らかにしており、近年肝内結石症が高率に肝内胆管癌を併存することが注目されていたことより、全胆道癌と胆道形成異常の関係を胆道上皮の細胞回転の方向から検索せんとしたのがこの研究であった。胆嚢は粘膜上皮細胞が豊富であり、胆摘後直ちにinvitro処理すれば満足な結果が得られたがしかし胆管上皮は剥脱が著しく、特に拡張症を伴なった胆管,肝内胆管では切除部分の検索材料内に上皮細胞は極めて少なく、invitroでのBrdU染色は不可能であった。そこで切除範囲の決定と共にその支配動脈のみ最後まで温存し、組織および流出動脈を処理の後、最後にBrdUを動脈から注入する方法でinvivoでの検索を行なったのが6例を数えた。この方法では標識率(L.I.)は極めて低く、肝内結石症では結石の存在する肝内胆管枝のみが、L.I.8.0%以上と正常値(0.15%)より有意に高値を示したものの、結石のない肝内胆管ではL.I.%程度で、有意の差とは判定が困難であり、原発性肝内結石症の背景と考える肝内胆管拡張症で、形成異常が有力な発癌へのintiating factorであるかどうかは不明であった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 須田 耕一: "膵・胆管合流異常の診断におけるX線と肉眼所見の対比" 胆道. 5. 35-39 (1991)
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[Publications] Matsumoto Y.: "Surgical treatment of primary carcinoma of the gallbladder based on the histologic analysis of the 48 surgical specimens" Am.J.Surg.162. (1991)
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[Publications] 松本 由朗: "胆石症最新の治療法" 金原出版販売株式会社, 300 (1991)