1989 Fiscal Year Annual Research Report
悪性脳腫瘍に対する養子免疫療法(LAK治療)の基礎と臨床
Project/Area Number |
63570674
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中村 博彦 東京大学, 医学部(病)脳神経外科, 助手 (30189055)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
設楽 信行 東京大学, 医学部(病)脳神経外科, 講師 (90111517)
斉藤 勇 東京大学, 医学部(病)脳神経外科, 助教授 (20186927)
高倉 公朋 東京大学, 医学部(病)脳神経外科, 教授 (90109984)
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Keywords | 悪性脳腫瘍 / 養子免疫療法 / LAK細胞 / 腫瘍内浸潤リンパ球(TIL) / OKT3(CD3)抗体 / インタ-フェロン / インタ-ロイキン1 / 抗ケインニ剤 |
Research Abstract |
1.悪性脳腫瘍患者に対するLAK細胞を用いた養子免疫療法は本年度で20症例に達し治療効果のあった症例や再発していない症例については定期的なLAK細胞の局所投与による維持療法を行い優れた治療効果を得ている。 2.LAK細胞誘導法の進歩として腎移植の急性拒絶反応を抑制するために既に臨床応用され人体への安全性が確認されているOKT3モノクロ-ナル抗体(Muromonab CD3)をLAK細胞誘導に併用することを開始した。OKT3で末梢血単核球を刺激するとLAK細胞は約2週間で100倍に増殖するため患者にLeukapheresisを施行する必要が無くわずかな血液を採取するだけで治療が可能であり小児例にも本治療法が容易に適用出来た。また本抗体を用いると通常のLAK細胞よりは殺細胞能が高いと考えられている腫瘍に浸潤しているリンパ球(TIL:tumor-infiltrating lymphocyte)も治療に利用できるため神経膠腫組織により得られたTILに関する基礎及び臨床研究を現在行っており今後の治療成績の向上が期待される。 3.LAK細胞の誘導であるがIL-1やインタ-フェロンではLAK活性は亢進せず,高濃度のIL-2に併用すべき薬剤は現在のところ見当らず,ステロイドXPGE_2は逆に誘導を抑制した。抗ケインニ剤は全く影響を与えなかった。また一旦誘導されたLAK細胞はステロイドXPGE_2によりLAK活性の抑制は受けなかった。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 中村博彦ほか: "悪性脳腫瘍に対する養子免疫療法の基礎と臨床応用:LAK細胞の誘導と治療上の問題点" BIOTHERAPY. 3. 175-178 (1989)
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[Publications] 中村博彦ほか: "悪性脳腫瘍に対する局所養子免疫療法" BIOTHERAPY. 三. 1271-1274 (1989)
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[Publications] 中村博彦ほか: "Muromonab CD3(OKT3)を用いたLAK細胞誘導法" Neuroimmunological Research. 2. 266-270 (1989)
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[Publications] 中村博彦: "悪性神経膠腫(監修,高倉公朋)" 現代医療社, 254 (1989)