1990 Fiscal Year Annual Research Report
| Project/Area Number |
63570705
|
|---|
| Research Institution | Osaka City University Medical School, Department of Orthopedics |
|---|
Principal Investigator |
浅田 莞爾 大阪市立大学, 医学部, 講師 (40117924)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
油谷 安孝 大阪市立大学, 医学部, 助手 (90200873)
島津 晃 大阪市立大学, 医学部, 教授 (10068968)
|
|---|
| Keywords | 軟骨 / 分化 / プロテオグリカン / 基質 / リウマチ様関節炎 / 変形性関節症 / 増殖 / 細胞生理学 |
|---|
| Research Abstract |
軟骨細胞、軟骨組織における生理的変化は整形外科領域のみならず、細胞生理学においても非常に興味をも持たれる部分である。我々は特に軟骨基質における分化機能の発現のマ-カ-として軟骨型プロテオグリカンを中心に分析を行った。関節における軟骨組織はそれをとりまく要素により微妙に調節されており、リウマチ様関節炎など病変に陥った部分は細胞生理的変化を示す。又、未分化間葉系細胞より軟骨様分化を示す場合にも、我々の分法を用いることにより、十分詳細な検索が可能となる。実験的誘発性関節炎(アジュバント関節炎など)はヒトにおけるリウマチ様関節炎の実験モデルとして多く用いられているが、この場合全身疾患下における関節炎の特徴を詳細に観察することが出来、細胞機能は一時正常な修復機転の方向に進むが、病期が進行すると、軟骨組織としての分化機能が崩壊し、強直性変化に陥る。一方外傷性変化としての動揺性関節症における軟骨細胞の対応は、先程とは異なり十分な修復をもって対応し、多少の変性を示すものの、全身性疾患下においては関節炎とは全く異なった、動態を示すことが、我々の方法で観察された。これらは、臨床的にもリウマチ様関節炎と変形性関節炎の経過の差に興味のもたれる点である。
|
-
[Publications] 油谷 安孝: "Effects of Tumor Necrosis Factor α on Proliferation and Expression of Differentiated Phenotypes in Rabbit Costal Chondrocytes in Culture" Calcified Tissue International. 47. 145-151 (1990)
-
[Publications] 油谷 安孝: "Alteration of Cartilagenous proteoglycan in psoriasis" Clinical and Experimental Dermatolosy. 16. (1990)
-
[Publications] 油谷 安孝: "The distribution of differentiated Phenotypes of Chondrocytes in Osteoarthritic Hip" Jpn.J.Rhecm.Joint Surg.8. 179-186 (1989)
-
[Publications] 油谷 安孝: "ヒト関節軟骨周辺組織の分化機能の発現" 中部日本整形外科学会誌. 32ー3. 1297-1295 (1989)
-
[Publications] 油谷 安孝: "バイオメカニクスより見た整形外科" 金原出版, 6 (1988)
