1988 Fiscal Year Annual Research Report
抹消神経切断による神経節細胞内RNAの経時的変化に関する実験的研究
Project/Area Number |
63570713
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
阿部 宗昭 大阪医科大学, 医学部, 助教授 (70084994)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土肥 恒夫 大阪医科大学, 医学部, 助手 (70188853)
木下 光雄 大阪医科大学, 医学部, 講師 (90169912)
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Keywords | 脊髄後根神経節 / 落射型顕微蛍光測光法 / RNA |
Research Abstract |
我々は従来、単離細胞の定量にもちいられていた落射型顕微蛍光測光法を利用し、単離が困難な神経細胞に対し凍結切片を用いて測定する方法を考案した。本法を用いる場合まず問題となるのは、信頼性のある値が測定できる切片の厚さを決定することである。今年度はこの点を明確にするために実験を行なった。 (材料および方法)成熟無処置モルモットを瀉血にて屠殺後、脊髄後根神経節を摘出し、1μから20μまでの間で1μおよび2μ間隔にて凍結切片を作製した。続いてアクリジン・オレンジ染色を行い、V励起にて650nmの測光フィルターを用い、フォトマル電圧及びスポットを一定とし、AH_2-QRFLシステム(オリンパス光学製)により測光を行った。各切片の厚さをX軸に、得られた測光値をY軸にプロットし、統計学的処理を行った。 (結果)1.アクリジン・オレンジ染色のRNAに対する特異性はRNAase処理した対照標本にて確認できた。 2.切片の厚さは6μ前後で測光値と一次相関し、この厚さで細胞内RNAの比較定量が可能であることがわかった。 (今後の研究計画)まず坐骨神経切断による脊髄後根神経節細胞内RNA量の推移を我々の方法にて測定し、神経切断端の再切断及び縫合が神経細胞内RNA量の変化にどのような影響を与えるのかを測定調査し、切断された神経の至適縫合時期について考察する。ここで我々の方法を用いる場合神経細胞の体積変化を補正する必要があり、画像解析装置を用いて行う予定である。
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Research Products
(1 results)