1989 Fiscal Year Annual Research Report
卵巣癌におけるEGF受容体およびそのメッセンジャ-RNAの発現と臨床経過
Project/Area Number |
63570778
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中村 弘子 大阪大学, 医学部, 助手 (80195685)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺川 直樹 大阪大学, 医学部, 講師 (90135690)
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Keywords | 卵巣癌 / EGF受容体 / メッセンジャ-RNA / ノ-ザンブロッティング |
Research Abstract |
1.当初の予定通りNorthern blottingの方法の改良を行なっている。現在isolationの方法をguanidineーhotーphebnol法からguanidineCsーCl法に変更し、十分良質なRNAを得ることができるように鳴った。現在更にpoly(A)^+カラムを使用してmRNAを効率よく精製することが可能となった。 2.今回Kuramochi株など数種の卵巣癌のcellーline入手し、臨床標本を用いてのprinary culture系とともに細胞培養系におけるEGFの作用、受容体の発現、mRNAの発現なでについて検討を進めつつある。この細胞培養系ではEGFによる生物作用(細胞の増殖促進あるいは抑制、卵巣癌の臨床で重要な腫瘍マ-カ-に対する作用など)の検討とともにEGF受容体についての解析およびそのmRNAの分析も行なう予定である。すでにKuramochi株についてはEGF受容体が発現していることを確認した。 3.種々のモノクロ-ナル抗体を用いた免疫組織化学的な検討では抗体を用いた場合に検出される卵巣癌上のEGF受容体は今までのところbiniding assayでも検出される受容体のみであり、今後これについては別種のモノクロ-ナル抗体を入手し、さらに検討を加えてゆく予定である。 4.臨床例については平成元年も数例の卵巣癌例を追加し、今までの症例についてもその予後が除々に明らかとなりつつある。これらについても今後更に追跡を続行する予定である。
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