1989 Fiscal Year Annual Research Report
胎児神経系の発育分化過程におけるNerve growth Factor(NGF)の意義に関する研究
Project/Area Number |
63570794
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
多賀 理吉 横浜市立大学, 医学部産婦人科, 講師 (00107682)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大塚 尚之 横浜市立大学, 医学部産婦人科, 助手 (70194206)
水口 弘司 横浜市立大学, 医学部産婦人科, 教授 (20010176)
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Keywords | NGF / 胎児神経系 / tyrosine hydroxylase / mRNA / NGF受容体 |
Research Abstract |
昨年度までは、NGFの受容体およびtyrosine hydroxhlase活性に及ぼすNGFの作用を、ラットの神経組織(とくに神経節)において、そのontogenityに伴う変化をみながら検討した。本年度は、肝仔神経組織におけるNGFをmolecular biologyの側面から検討することを目的とした。 1)NGFmRNA検出用のoligo nucleotide probeの作成。 β-NGFを構成する100番目から116番目までのアミノ酸に対応する塩基配列を選択し、Applied Biosystems Model 380AのDNA合成機によりmRNAに相補的なDNAを合成し、polyacry Comid gel etectrophoresisにより精製後、〔γ-^<32>P〕ATPにて末端をラベルしてpurobeとして。 2)ラット胎仔神経組織におけるmRNAのontogeny 各胎令のラット胎仔の脳を摘出後直ちに液体窒素にて凍結、保存した。crystsstatにて切片作成後、in situ hyfridizationを行う予定であったが、ひと胎盤性NGFについて、まず、このprobeが有用であるか否かを予備実験的に確認することとした。ヒト胎盤にNGFが存在することはこれまでの我々の研究で確認されている。ヒト胎盤からmRNAを抽出して、Nothern blottingを施行すると、1.3kb相当の位置に濃いシグナルが認められ、NGFmRNAによるものと考えられた。したがって、このprobeを用いて、この条件設定の中で、胎仔神経組織でのNGFmRNAのNothern blottingおよびin situ hyfvidizationの実験が可能であることが判明した。 3)ラット胎仔の神経節におけるNGF受容体の変化、およびtyroseine hydroxyCase活性に及ぼすNGFの影響 本年度も、一部追加実験を行ったが、昨年度の結果とほぼ同様であった。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] M.Taga,H.Shigeta,T.Suzuki,T.Koshimizu,T.Ohtsuka,A.Katoh,and H.minaguchi: "Growth Factors in Fetal Growth and Differentiotion" Yokohama Med.Bull.39. 173-188 (1989)
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[Publications] M.Taga,T.Sakakura,and T.Oka: "Identification and Partisl Characterization of Mesenchyme-derined Growth Facter That Stimulates Proliferation and Inhibits Functtonal Differentiation of Mouse Mammory Epitheliun in Culture" Endocrinal.Jap.36. 559-568 (1989)
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[Publications] 鈴木猛,茂田博行,中山昌樹,小清水勉,高橋恒男,多賀理吉,水口弘司: "Recklinghausen病合併妊娠において、児の髄膜瘤を出生前に診断し得た一例" 日本産科婦人科学会神奈川地方部会会誌. 26. 29-33 (1989)
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[Publications] 小清水勉,鈴木猛,加藤明子,多賀理吉,水口弘司: "周生期の神経組織におけるtyrosine hydroxylaseに及ぼすnerve growth factorの影響とその受容体(抄録)" 日本内分泌学会雑誌. 65. 1029 (1989)
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[Publications] 松井浩志,池田万里郎,榊原秀也,小清水勉,鈴木猛,多賀理吉,水口弘司: "ヒト胎盤におけるNeive growth factor(NGF)の遺伝子発現(抄録)" 日本内分泌学会雑誌. 65. 869 (1989)
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[Publications] 小清水勉,鈴木猛,多賀理吉,水口弘司: "周生期におけるNerve growth factor(NGF)の意義-その受容体とカテコ-ルアミン合成系への影響-(抄録)" 日本産科婦人科学会雑誌. 41. S-175 (1989)
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[Publications] 水口弘司,多賀理吉,小清水勉,鈴木猛,松井浩志,池田万里郎,榊原秀也,: "ヒト胎盤におけるNerve growth factor(NGF)の遺伝子発現" 厚生省特定疾患神経皮膚症候群調査研究班昭和63年度研究報告書, 88-91 (1989)
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[Publications] T.Suzuki,T,Koshimizu,M.Taga,and H.Minaguchi: "Extraction and purification of human placeutal nerve growth factor(NGF)and meisurement of its activity by bioassay and NGF radiorecentor assay(NGF-RRA)" Placental and Endometrial Proteins:Basic and Clinical Aspects VAP,Utrecht,The Netherland, 101-104 (1988)