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1988 Fiscal Year Annual Research Report

成熟期エナメル芽細胞の基底膜様構造に関するレクチンおよび免疫組織化学 的研究

Research Project

Project/Area Number 63570842
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

秋田 博敏  東北大学, 歯学 部・文部教官 (助手) (10108540)

Keywords成熟期エナメル芽細胞 / 基底膜 / 切歯歯胚 / ラット / マウス / レクチン組織 化学 / 免疫組織化学 / ラミニン
Research Abstract

本研究から、次の2点が明らかとなり、エナメル質の石灰化を考える上 で極めて貴重な結果が得られた。第一点は、成熟期エナメル芽細胞層とエナメル質と の境界面にみられる基底膜様構造 (以下"疑似膜"と呼ぶ) が4種のレクチン (BP A,MPA,PNA,WGA) に結合する複合糖質を含むこと、第二点は、疑似膜が 、免疫組織化学的に見て、ラミニンを含むとは考え難いことである。本研究の結果だ けで、ラミニンの存在や内外のエナメル上皮に付随する基底膜、さらに、血管や筋組 織にみられる基底膜には、ラミニンを検出できたので、疑似膜には、ラミニンが存在 しないか、存在ても極めて少量であると考えられる。したがって、疑似膜を基底膜と 呼ぶことは、現時点では、ふさわしくないと考える。疑似膜へ結合するレクチンにつ いては、内外のエナメル上皮の基底膜に比べ、BPAの結合量が多く、ConAの結 合が極めて少量しか認められない点に特徴があった。結合するレクチンの種類と量か ら考えて、内エナメル上皮の基底膜は、外エナマル上皮や表皮の基底膜に比べ、複合 糖質を多量に含むと考えられる。疑似膜は、内エナメル上皮に類似して複合糖質をや はり多量に含むが、複合糖質の種類に関しては、かなり相違すると思われる。したが って、ラミニンとレクチンを指標とした今回の結果は、疑似膜が、一般に知られてい る基底膜に比べ極めて異質な構造物であり、エナメル質の石灰化の過程で出現する固 有の構造であることを示唆している。なお、本研究の結果は、ラットとマウスの切歯 歯胚に関するものである。また疑似膜へのレクチンの結合は、エナメル質の石灰化が 進むにつれ徐々に減少した。〔略号説明〕BPA:モクワンジュマメレクチン、Co nA:コンカナバリンA、MPA:オサゲオレジレクチン、PNA:ピーナッツレク チン、WGA:小麦胚芽レクチン。

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] 小林吉春 他: 歯科基礎医学会 雑誌. 31. 1-12 (1989)

  • [Publications] 秋田博敏: 歯科基礎医学会雑誌. (1989)

URL: 

Published: 1990-03-20   Modified: 2016-04-21  

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