1988 Fiscal Year Annual Research Report
ウシ歯髄細胞培養中に発現されるコラゲナーゼインヒビターの遺伝子の研究
Project/Area Number |
63570882
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Research Institution | Matsumoto Dental University |
Principal Investigator |
深澤 加與子 松本歯科大学, 歯学部, 講師 (60064698)
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Keywords | コラゲナーゼインヒビター / ウシ歯髄細胞 / cDNAライブラリー |
Research Abstract |
1.実験方法 (1)ウシ末萌出歯髄細胞を、10%FBSを含むMEM倍地で、5×10^7個まで増殖し、これを無血清倍地に換え50時間後に細胞を集めた。 (2)RNAの抽出はグアニジン酸ホットフェノール法、mRNAは、オリゴdTセルロースを用いて精製した。 (3)アマシャム社の合成システムによりmRNAよりcDNAを合成した。 (4)cDNAは入gt10と入gt11にクローニングし、それぞれE.COli L514とE.coli Y1090に感染させた。 (5)ライブラリーノスクリニングはコラゲナーゼインヒビターのモノクロナール抗体ならびに合成DNAプローブで行なった。 2.実験結果 (1)6×10^6pfuの入gt11cDNAライブラリーが得られ組換率は98.5%と良い結果が得られた。コラゲナーゼインヒビター(C.I)のモノクロナール抗体によるスクリーニングは、2×10^3pfu/plateを50枚行なったが陽性のブラークは得られなかった。 (2)6×10^5pfuの入gt10cDNAライブラリーが得られ、組換率は78%であった。これをN末端アミノ酸より推定合成した25塩基のDNAプローブで、2×10^3pfu/plate 50枚スクリーニングした所、3プレートに1つの割合で陽性プラークを得た。しかしこれを再プレートしても陽性プラークが増加しなかった。 3.考察ならびに今後の計画 C.I.のcDNAを組み込んだクローンを得ることができなかった原因として(1)mRNAが取れていない。(2)cDNAの合成がうまくいっていない。(3)材料が不適当(4)スクリーニングに用いた抗体や合成プローブが不適当など考えられる。これらの点を検討し再度実験を行う予定。
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