1990 Fiscal Year Annual Research Report
根管内消毒剤が技髄後の創傷治癒に与える影響に関する研究
Project/Area Number |
63570900
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
中村 洋 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (40064878)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柵木 智晴 愛知学院大学, 歯学部, 助手 (30201768)
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Keywords | ホルマリン・クレオソ-ト / 部分抜髄 / 完全抜髄 / ラット / 実験病理 |
Research Abstract |
1.研究目的 ラットの根尖部に一部歯髄を残存させたときおよび完全に歯髄を除去後にホルマリン・クレオソ-トを貼薬したときの根尖歯周組織の変化を病理組織学的に検索した。 2.材料および方法 (1)ラットを全身麻酔する。(2)ラットを固定し,開口状態にする。(3)歯をラバ-ダム防湿し,髄腔の開拡を行う。(4)2種類の処置を行う(根尖部に一部歯髄を残存させる。歯髄を全部除去する)。(5)ホルマリン・クレオソ-ト(FC)を貼薬する。(6)一定期間後に屠殺し,病理標本を作製後,顕鏡する。 3.結果 A群(部分抜髄後,生理食塩水貼薬)では,炎症性細胞浸潤のみられた肉芽組織は,7日目まで拡大し,それ以後,縮小した。 B群(部分抜髄後,FC貼薬)では,A群と同様に,肉芽組織は7日目まで拡大したが,その範囲はA群のものよりも大きく,また肉芽組織の縮小も遅延した。 C群(全部抜髄後,生理食塩水貼薬)では,炎症性細胞浸潤のみられた肉芽組織は,時間の経過とともに縮小した。 D群(全部抜髄後,FC貼薬)では,肉芽組織の縮小が遅延するとともに歯根の吸収がみられた。 4.結論 抜髄後のFCの貼薬は,歯髄組織,あるいは根尖部の歯周組織の創傷治癒に対して抑制的に働くことが推測される。
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