1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63570901
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Research Institution | Fukuoka Dental College |
Principal Investigator |
栢 豪洋 福岡歯科大学, 歯学部, 教授 (10028764)
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Keywords | ダイヤモンドスケーラー / アナログスケール / 耐磨耗性 |
Research Abstract |
金属スケーラーの耐磨耗性を向上させるため、金属スケーラーにダイヤモンド超微粒子を10μコーティングしたスケーラーを試作した。この試作スケーラーを用いてスケーリング操作を行い、アナログスケールにて判定したところ耐磨耗性が優れていた。しかし、鋭利度の判定に用いるアナログスケールの再現性を検討するため、一致度テストを行ない再現性の確認を行った。その結果、最頻度の5%以内に含まれる値が80%を越えており、再現性の確認ができた。 また、コーティングするダイヤモンド粒子の大きさの違いによる耐磨耗性、耐剥離性および歯面への影響を考慮しなければならない。そこで、12〜25μ、20〜30μ、30〜40μと大きさの異なる3種のダイヤモンド粒子を金属スケーラーにコーティングし、3種の試作スケーラーを作製した。30〜40μと比較的粒子の大きいスケーラーでは耐磨耗性や耐剥離性に対し有利であるが、歯面への損傷も大であった。一方、12〜25μの粒子では歯面の粗造さは少ないものの、耐剥離性にやや劣るという結果を得た。 現在、スケーリング操作後、3種の試作スケーラー刃部と歯面を電子顕微鏡による観察を行い、スケーラーの耐磨耗性と歯面への影響についての詳細を実験中である。さらに、コーティングする薄膜の厚さ、歯面の粗造さ、スケーラーの耐磨耗性をアナログスケールと電子顕微鏡写真にて検討し、臨床に耐え得るダイヤモンドコーティングスケーラーを作製する予定である。
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