1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63570920
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
新谷 明幸 昭和大学, 歯学部, 講師 (10119208)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鶴岡 正吉 昭和大学, 歯学部, 講師 (60103305)
松井 洋一郎 昭和大学, 歯学部, 教授 (60034170)
古屋 良一 昭和大学, 歯学部, 助教授 (80092435)
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Keywords | 顎関節症 / 痛み / 三叉神経脊髄路核尾側亜核 / ラット |
Research Abstract |
咬筋の電気刺激に応ずる延髄三叉神経尾側部ニューロンの分布と性質について検索し、以下の結果を得た。 1.応答の得られた範囲は、閂より尾側0.5〜3.0mm、側方へ0.5〜2.5mmの範囲であった。 2.上記の応答は、短潜時群(SR)と長潜時群(LR)とに分類された。潜時は、SR1.4ms、LR6.2msであり、推定伝導速度は、それぞれ19m/sと4m/sで、ともにAδの伝導速度範囲であった。 3.SRとLRの記録部位は局在性が異なり、LRは吻側・外側部に多く、SRは尾側・内側に多く分布した。また、尾側亜核浅層からはSRとLRが、延髄外側網様体からはSRが記録された。 4.刺激強さと応答の振幅との間にはベキ関数(Stevensの法則)が成立した。ベキ指数は、SRが2.7、LRが3.0で、両者に統計的な有意の差は認められなかった。 5.以上の結果から、各応答は痛みの伝達に関与していると考えられるが、それぞれの機能的意義が異なるとともに、上位中枢への情報伝達過程も異なる可能性が示唆された。 顎関節の自然刺激に応ずる延髄三叉神経尾側部ニューロンの分布と性質について検索中であり、現在のところ以下の結果を得ている。 1.応答の得られた範囲は、閂より尾側0.5〜3.5mm、側方0.5〜2.0mmの範囲であった。 2.同部において、低閾値侵害受容ニューロン、広作動域ニューロン、特異的侵害受容ニューロンの3種が同定された。 3.広作動域ニューロンの多く(22/25)は、咬筋からの入力の集束がみられた。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 山上芳雄: 下顎運動機能とEMG論文集. 6. 113-118 (1988)
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[Publications] 新谷明幸: 下顎運動機能とEMG論文集. 6. 75-80 (1988)
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[Publications] 小島有紀子: 昭和歯学会誌. 8. 471-476 (1988)
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[Publications] Masayoshi Tsuruoka: Physiol.Behav.43. 79-84 (1988)