1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63570974
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Research Institution | Kanagawa Dental College |
Principal Investigator |
桧垣 旺夫 神奈川歯科大学, 歯学部, 教授 (20084741)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 雅子 神奈川歯科大学, 歯学部, 助手 (20185739)
熊坂 純雄 神奈川歯科大学, 歯学部, 助手 (10161697)
宮城 敦 神奈川歯科大学, 歯学部, 助手 (08014371)
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Keywords | 微量金属 / 乳歯歯質 / 歯種別 |
Research Abstract |
病量金属の持つ生理学的意義や毒性について多くの研究がなされている。歯科領域においてもう蝕との関連性、また歯質形成・石灰化過程における役割、さらに公衆衛生学的に多くの報告が見られる。 今回、我々は乳歯歯質中の微量金属に注目し、疫学的調査後、歯質中に存在する微量金属の含有量や分布状態を詳細に分析することにより微量金属の存在と乳歯歯質との関連性、とくに歯質形成過程における微量金属の動態および環境汚染指標・生体負荷指標しての微量金属をより明確にすることを目的として本研究を行っている。 その研究経過は、以下に示すようになった。 1.環境汚染・生体負荷指標としての微量金属に関する研究 乳歯歯質中の微量金属含有量は、歯種別に有意差があり歯質形成時期により金属取り込み量が異なることが示唆された。さらに、同一歯においても外層から内層にかけての含有量に有意差があることから乳歯歯質への金属の取り込みは胎生期・出生期および歯の萌出期の各時期によって異なり、特に歯の萌出後の取り込み量が著明なことが示唆された。 2.歯の形成過程、石灰化過程における微量金属の動態に関する研究 歯質中の微量金属含有量は歯質形成過程、例えば歯冠形成期、歯根形成期、歯根完成期の核ステージにおいて異なった動態を示し、微量金属が歯の形成に何らかの関わりを有することが示唆された。
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