1988 Fiscal Year Annual Research Report
多核NMR法による新老人性痴呆薬の研究 薬物動態と脳機能改善の非侵襲追跡
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63571021
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
亀井 洋子 九州大学, 薬学部, 助教授 (20037584)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松山 賢治 長崎大学, 医学部付属病院, 助手 (00117251)
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Keywords | 老人性痴呆薬 / 脳機能 / γ-アミノ酪酸(GABA) / 環状GABA / フルオロ安息香酸 / 多核NMR / in vivo NMR / 無侵襲測定 |
Research Abstract |
本研究では新規な脳機能改善薬開発を目的とし、多核NMRによる空間的、生化学的情報の同時無侵襲測定法を駆使することによって、脳機能モニタおよび薬物動態の同時追跡を試みた。 (1)老人性痴呆に対し有効性が示唆されているγアミノ酪酸(GABA)に注目し、その血液-脳関門通過能および脳内加水分解性改善による新規薬開発を目標とした。この目的に適した電子状態を持つフルオロ安息香酸をキャリアとするGABA誘導体、o^-、m^-、p^-フルオロベンゾイル環状GABA(FBG)の合成を行い、標品を得た。 (2)これらを用いてFBGおよびその加水分解生成物フルオロ安息香酸(FBA)の^<19>F NMR基礎測定を行った。即ちこれらのスペクトルデータの環境依存性、特にpHと溶媒の疎水性の違いによる化学シフトと緩和時間の変化を調べたところ、3つの異性体のうち、o^-体でFBG体とFBA間の化学シフトが5.3ppmと最も大きく、新規化合物のin vivo測定条件決定に最適であることが判明した。 (3)マウスを用い以下の結果を得た。(a)0.5mg/g体重で皮下注射投与した場合、脳、肝臓、筋肉、および血液中でFBGの^<19>F NMRスペクトル信号が検出され、60-90分で最大濃度を示した。(b)加水分解生成物o^-FBAの信号はFGBの線幅にマスクされず分離可能であった。肝臓では投与後30分、血液では90分において検出されている。なお、集積量が少ないため、現在のNMRシステムでは微量のo^-FBAは脳においては検出されていない。しかし、o^-FBAの排出速度が大きければこれの検出が環状GABA生成の必要条件とはならない。この点の確認および微量のFBA検出法確立については現在進行中である。また、o^-FBGの最大濃度時間でのスコポラミン健忘ラットの受動回避試験を実施中である。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Masaharu Kojima.: Chem.Phar.Bull.36. 1194-97 (1988)
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[Publications] Yoko Kanazawa.: Chem.Pharm.Bull.36. 4213-16 (1988)
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[Publications] 篠原俊次: Jpn.J.Magn.Reson.Med.8,S-2. 173 (1988)
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[Publications] 金沢洋子: Jpn.J.Magn.Reson.Med.9.S-1. 299 (1989)
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[Publications] Kenji Matsuyama.: J.Pharm.Dyn.