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1988 Fiscal Year Annual Research Report

ピリドキサール酵素モデルの研究

Research Project

Project/Area Number 63571025
Research InstitutionKyoritsu University of Pharmacy

Principal Investigator

松島 美一  共立薬科大学, 薬学部, 教授 (60037603)

Keywordsピリドキサール / 酵素モデル / 金属キレート / キノイド中間体 / シッフ塩基 / 吸収スペクトル / けい光スペクトル
Research Abstract

ピリドキサールを補酵素とする酵素は溶液環境の変化や酵素反応の進行に伴い、吸収スペクトルが多様に変化する。研究代表者はそれが補酵素部分の化学構造変化を反映しているものと考え、補酵素またはその類似体を金属キレート化等の化学修飾し種々の状態の酵素と同じ吸収スペクトルの化学種を作り、このモデルにより酵素の静的状態および不安定中間体を含む動的状態の活性部分の構造を解明してきた。酵素のけい光スペクトルもまた環境や反応に伴い変化し、これに関し近年数多くのデータが発表されるようになった。本年度はZn(II)、Al(III)キレート等の酵素モデルについてけい光スペクトルを測定し、従来研究してきた吸収スペクトルの結果と比較した。基質が存在しない時の酵素のモデルであるピリドキサールのシッフ塩基(アルジミン)について種々の溶存状態および他物質との会合状態でのけい光スペクトルを測定し、分子の構造や環境とスペクトルの関係を調べた。アルジミンのZn(II)キレートはメタノール中で強いけい光を示した。キレート生成によるアルジミン分子の平面化によりけい光強度の増大がもたらされたと推定した。けい光性酵素の静的状態の良いモデルとなる可能性がある。酵素の500nm吸収不安定中間体モデルである金属キレート化により準安定化させたキノイド分子について同様な測定を行った。研究した限りのキノイド分子は発けい光性が弱み、その強い特徴的な吸収スペクトルと著しい対照を示した。また、ケチミン型シッフ塩基も発けい光性が弱かった。従来モデル系においてキノイド中間体生成が確認されているのは、アミノ酸またはケト酸がエステルまたはアミド化されている場合に限られていた。本年度の研究においてカルボキシレート型のアミノ酸またはケト酸でも条件により中間体が捕捉できることが分かり、中間体モデル研究への新たな手掛かりが得られた。

  • Research Products

    (3 results)

All Other

All Publications (3 results)

  • [Publications] 吉村潤: 日本薬学会第109年会講演要旨集. V. 174 (1989)

  • [Publications] 松島美一: 共立薬科大学研究年報. 34. (1989)

  • [Publications] 松島美一: "Journal of Inorganic Biochemistry" Intermediate species absorbing in the 500-nm region in pyridoxal catalysis, 1989

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Published: 1990-03-20   Modified: 2016-04-21  

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