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1988 Fiscal Year Annual Research Report

オルニチントランスカルバミラーゼ欠損症の分子遺伝学的研究

Research Project

Project/Area Number 63571086
Research InstitutionKumamoto University

Principal Investigator

瀬戸山 千秋  熊本大学, 医学部, 講師 (60040250)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 野見山 尚之  熊本大学, 医学部, 講師 (00156225)
Keywordsオルニチントランスカルバミラーゼ欠損症 / 先天代謝異常症 / 遺伝子解析 / 家系分析
Research Abstract

3家系のオルニチントランスカルバミラーゼ(OTC)欠損症について、遺伝子レベルでの病態解明を行った。症例1:女児。肝臓のOTC活性は5%と著明に低下しているが、至適pHや基質に対するKm値は正常の範囲である。同胞及び両親にはOTC欠損症を疑わせる症状はない。染色体DNAを用いたサザンブロット解析により、正常者と異なるTagl断片を検出した。遺伝子増幅法で検討した結果、対立遺伝子の一方で、第5エクソン内のTag1切断部位にアミノ酸置換を伴う塩基置換が認められた。CがTに変化しており、アルギニンのコドンが終止コドンとなる、いわゆるナンセンス変異であった。家系分析の結果、この症例は両親のいずれかの配偶子におこった突然変異によるものであることが判明した。症例2:男児。OTC活性は正常20%以下で、オルニチンに対するKm値が正常の約10倍、至適pHもアルカリ側に偏位している。末梢血由来のDNAを用いて作製した遺伝子ライブラリーをスクリーニングして、患者のOTC遺伝子を単離した。全てのエクソン,エクソン/イントロン境界部位の塩基配列を決定した結果、第8エクソン内に、アミノ酸置換を伴う塩基置換を認めた。遺伝子増幅法により同一家系内での変異を検索したところ、同じ変異が、弟、妹、母親、それに母方の叔母で検出された。この家系では、少なくとも3世代でわたって変異遺伝子が伝わっていることがわかった。症例3:男児。臨床症状及び酵素の性状は症例2と酷似していた。そこで、第8エクソン領域を中心に解析した。この領域を増幅した後、正常な配列と、症例2の結果に基づく一塩基置換を含む配列に相当する合成オリゴをプローブとして用いて、スロットブロット解析を行った。その結果、症例2と同一の塩基置換が第8エクソン内に認められた。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] Akira Hata.: American Journal of Human Genetics. (1989)

URL: 

Published: 1990-03-20   Modified: 2016-04-21  

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