1989 Fiscal Year Annual Research Report
脂質過酸化反応産物により修飾された血清低密度リポ蛋白の酵素免疫測定法の開発
Project/Area Number |
63571104
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
三田村 健 北海道大学, 医学部, 助教授 (10109449)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
千葉 仁志 北海道大学, 医学部, 助手 (70197622)
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Keywords | アポリポ蛋白 / 酵素免疫測定法 |
Research Abstract |
ラット・アポEのサンドイッチ酵素免疫測定法を開発した。アポEをd<1.225g/mlのリポ蛋白から精製し、それを兎に免疫して抗血清を得た。希釈した検体試料および標準物質を、イミュノ・アフィニティ法で精製したIgGで予めコ-ティングしたポリスチレン・マイクロタイタ-・プレ-トの穴に加えて90分間インキュベ-トした。洗浄後、イミュノ・アフィニティ法で精製したFab'-西洋ワサビ・ペルオキシダ-ゼ抱合体を各穴に加えて90分間インキュベ-トし、結合した酵素を比色法によって測定した。アポEの抗原反応を最大にするために試料およひ標準物質を6M塩酸グアニジンで前処理した。測定感度はアポEおよそ1pg、作業測定範囲は0.1〜1.0ngであった。全ての測定作業工程は4〜5時間で完了した。測定内および測定間変動係数は、それぞれ平均1.8%と4.1%であった。血清アポE濃度(平均値±標準偏差)は、若齢(8-12週齢、9匹)で21.2±2.1mg/dl 、老齢(36-40週齢、16匹)で61.3±17.0mg/dl であった。ゲル濾過で調べたところ、絶食時の血清アポEはほとんどが大きなHDL粒子(HDL_1)に結合しており、遊離型で存在するものは僅かであった。 アポEと同様に、アポA-Iのサンドイッチ酵素免疫測定法を開発した。血清を6M塩酸グアニジンで前処理することによりアポA-Iのエピト-プの露出は最大になった。測定内および測定間変動係数は、それぞれ平均2.8%と4.1%であった。老齢ラット(36-40週齢、16匹)の血清アポA-I濃度(平均値±標準偏差)は62.3±8.6mg/dlで、若齢(8-12週齢、9匹)のそれ(55.1±4.3mg/dl)よりも有意に(p<0.05)高値であった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] CHIBA,Hitoshi: "Sandwich enzyme-linked immunosorbent assay of rat apolipoprotein E" Biochem.Med.Metab.Biol.(1990)
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[Publications] CHIBA,Hitoshi: "Sandwich enzyme-linked immunosorbent assay for rat apolipoprotein A-I" J.Clin.Chem.Clin.Biochem.