血栓性疾患患者におけるPGE_1/PGI_2レセプターに関する研究

1988 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 63571113
• Research Institution: Tokai University
• Principal Investigator: 安藤 泰彦 東海大学, 医学部, 教授 (50051470)
• Keywords: PGE_1 / PGI_2レセプター / 血小板膜蛋白 / 血栓症

Research Abstract

Dutta-Rcy,A.の方法に従い血小板膜表面のPGE_1/PGI_2レセプターを純化した。
1.健康ヒト新鮮血小板を遠心法により分離し、50mM Tris-HCl,1.0mM EDTA,0.15M NaCl,pH7.4(以下TES)を用いて3回洗浄。少量のTESに再浮遊した。
2.上記血小板浮遊液に、1.0mM PMSF,5mM DTT,5mM MgCl_2,0.3Msucroseとともに0.05%Triton X-100(終濃度)を含有したTES(TESー2)を加え、氷水中に30分間孵置した。ついで、0℃、35,000xg,30分間超遠心を行ない、上清を得た。上清を半量に濃縮し、レセプター活性測定用の試料とした。
3.2.5x60cmのカラムにDEAEセルロファインを充填。TESー2で平衡化し、上記試料を添加した後TESー2で洗浄、KCl(0.1〜0.7M)の濃度勾配により溶出。各フラクション(2ml)におけるPGE_1結合活性を測定した。
4.PGE_1結合活性測定。上記フラクション200μ1に^3HーPGE_1 0.1μCiを加え室温30分間孵置。ワットマン・グラスマイクロファイバーフィルターによりB/F分離を行ない、フィルターに捕捉された蛋白質結合^3HーPGE_1放射活性を液体シンチレーション・カウンターで測定、蛋白質濃度をLawry法で測定し、比活性を得た。
5.高い^3HーPGE_1結合活性を示す分画(0.7Mに相当)を集め、セファデックスG200を用いてゲル濾過を行ない、更に純化した。
6.純化した分画をLaemmliらの方法に従い、SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動を行なった。Coomassie-blue染色により190Kdの主要なピークと数本のマイナーなピークが認められた。