1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63580005
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Research Institution | Faculty of Engineering, Gifu University |
Principal Investigator |
阪上 幸男 岐阜大学, 工学部, 教授 (90043463)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 弘樹 岐阜大学, 工学部, 助手 (90230755)
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Keywords | レ-ザ-核融合 / ペレット / 磁気浮上 |
Research Abstract |
本研究では核融合ペレットの無支持供給をする装置として、磁気懸架システムの開発を行ってきた。本年度の主な成果は以下の3点である。 (1)ペレットの磁性体薄膜コ-ト技術の開発 耐熱性のあるガラスペレットに対して、ペレットを浮遊させながら真空蒸着を行う方法を考案した。最近のレ-ザ-核融合実験で多用されるプラスチックペレットは熱に弱く、上記の方法が適用できない。これに対処するために、ペレットを微小運動させる機構、およびペレットを加熱しないような水冷式電極、を導入した新たなスパッタ-装置を考案した。この結果、ガラスペレットおよびプラスティックペレット共に、レ-ザ-核融合実験に適した均一な磁性体薄膜コ-ト技術が完成した。 (2)計算機による制御システムの開発 磁気懸架装置を駆動するインタ-フェ-ス部とそれをコントロ-ルする制御プログラムの両面から改良を重ねた。昨年度までに磁気懸架装置およびディジタル制御プログラムの開発が完了し、定常的かつ安定な懸架を達成している。その方式の過渡状態を補完するために本年度は新たにファジィ制御の導入を試みた。計算機シミュレ-ションの結果、過応答や、振動などの無いスム-ズでかつ精度の高い制御が行えることが分かり、ファジィ制御の過渡状態の可制御性が明らかになった。作成したファジィ制御プログラムはさらに定常な懸架にも優れた性能を示す。このファジィ制御プログラムはさらに定常な懸架にも優れた性能を示す。このファジィ制御とディジタル制御、またはファジィ制御のみによって磁気懸架装置をコントロ-ルするプログラムが完成したことになる。 (3)レ-ザ-核融合実験炉によるペレットの磁気懸架実験 上記による磁性体コ-トペレットおよび制御システムを用いて、大阪大学レ-ザ-核融合研究センタ-の大型ガラスレ-ザ-激光XII号における磁気懸架実験を行い、安定な懸架に成功した。
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[Publications] 阪上 幸男、野村 毅: "レ-ザ-で圧縮された物質の光学計測" 衝撃波シンポジウム 講演論文集. 343-348 (1991)
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[Publications] 阪上 幸男、吉田 弘樹: "Progress Report of Laser Fusion Related Experiments at Gifu Universityー1990ー" 岐阜大学工学部研究報告書. 41. 51-68 (1991)
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[Publications] Yukio Sakagami,Hiroki Yoshida: "Magnetic Suspension of a Pellet for Inertial Confinement Fusion" IAEAーTECDOC Series. (1991)