1988 Fiscal Year Annual Research Report
長期間の規則的運動による生化学的及び生理学的効果と自覚的効果との相互関係
Project/Area Number |
63580091
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
戎 利光 福井大学, 教育学部, 助教授 (70135101)
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Keywords | 長期間の規則的運動 / 生化学的効果 / 生理学的効果 / 自覚的効果 |
Research Abstract |
上記の研究課題を2年間でまとめ上げる予定であるが、本年初年度は、1年間の規則的な運動実施前後において、健康を反映する生化学成分や生理学的機能がどのように変化するかを検討し、男女81名の被験者を対象に、長期間の規則的運動による生化学的及び生理学的効果を明らかにした。 具体的にすでに分析の終了した項目は、グルタミン・オキサロ酢酸トランスアミナーゼ(GOT)、グルタミン・ピルビン酸トランスアミナーゼ(GPT),アルカリフォスファターゼ(Alp)、赤血球数、ヘモグロビン量(Hb量)、血清総蛋白、総コレステロール、血中尿素窒素、血清クレアチニン、血圧であり、現在もその他の項目について分析を加え、検討中であるが、本研究より、現在のところ次のような結論を得ている。 1.運動群は、最高血圧・最低血圧ともに低下する傾向があり、非運動群は上昇の傾向にあった。 2.運動頻度が多くなるほど、最高血圧・最低血圧が有意に低下した。 3.高校・大学時代の運動実施群は、非実施群よりもGOT、GPT、γ-GTPに有意な高値を示した。 4.運動実施群の方が、非実施群よりもGOT、GPT、Alpに有意な高値を示した。 5.運動実施群は、非実施群に比べHb量、赤血球数が有意に高かった。 これらの結論以外にも、本研究初年度の結果は数多くあり、現在もいろんな角度より検討中であるが、(1)動物性食品(肉、卵、魚など)をよく食べる人は血圧の上昇する傾向にあった。(2)腰痛をよく感じる人に血清クレアチニンが有意に増加した。(3)喫煙群は、非喫煙群に比べて有意に赤血球数、Hb量が高かった、などの結果も現在までの分析により明らかになっており、今後は分析の角度を広げて検討する予定である。
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[Publications] 戎利光: 教育医学.
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