1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63580114
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
室伏 きみ子 お茶の水女子大学, 理学部, 助手 (00103557)
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Keywords | フィザルムポリセファラム / 細胞分化 / ポリフェラステロ-ルモノグルコシド / UDP-グルコ-ス:ポリフェラステロ-ルグルコシルトランスフェラ-ゼ / ステロ-ル / リン脂質 / ホスフォリパ-ゼD |
Research Abstract |
昭和63年度までに、真性粘菌Physarum polycephalumのミクソアメ-バから変形体への分化に伴って、ポリフェラステロ-ルモノグルコシドが出現すること(J.Biol.Chem.262、16719)、粘菌細胞の主要ステロ-ル成分が変化すること(Cell Struct Funct,12,519)を明らかにし、更に、ポリフェラステロ-ルにグルコ-スを転移する、UDP-グルコ-ス:ポリフェラステロ-ルグルコシルトランスフェラ-ゼが、分化に伴って発現することを見出した。そして、この酵素を部分精製し、性質について詳しい検討を行った(Biochim.Biophys.Acta 992,412)。 平成元年度は、Physarum polycephalumの突然変異体であるコロニア株を用いて、次のことがらを明らかにした。 コロニア株は、核相の変化なしに、ミクソアメ-バから変形体へと分化する。この株は、野生株と異なって、ミクソアメ-バ期から既にUDP-グルコ-ス:ポリフェラステロ-ルグルコシルトランスフェラ-ゼ活性を有し、ポリフェラステロ-ルモノグルコシドの合成を行っていることが分かった。(第42回細胞生物学会大会で発表)。また、野生株と突然変異株では、D-グルコ-スの取り込み能と膜融合能に大きな差があることが観察された。 膜の機能におけるステロ-ルグルコシドの役割を明らかにするため、共に膜を構成しているリン脂質の動態を調べた。その結果、膜のリン脂質とその分解酵素が、細胞分化に伴って著しく変化することが分かった。この変化は、野生株とコロニア株でほとんど同様であった。(Biochim.Biophys,Acta,印刷中)。現在、これらの成分を大量に分離・精製する方法を開発し、純粋な系での解析を行うための準備をしている。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Minowa,A.: "Changes in phospholipid composition and phospholipase D activity during the differentiation of Physarum polycephalum." Biochim.Biophys.Acta. (1990)
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[Publications] Murakami-Murofushi,K.: "Expression of UDP-glucose:poriferasterol glucosyltransferase in the process of defferentiation of a true slime mold,Physarum polycephalum." Biochim.Biophys.Acta. 992. 412-415 (1989)
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[Publications] Murakami-Murofushi,K.: "Sterol content of haploid myxoamoebae of Physarum polycephalum.Comparison with those of diploid plasmodia." Cell.Struct.Funct.12. 519-524 (1987)
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[Publications] Murakami-Murofushi,K.: "Expression of poriferasterol monoglucoside associated with differentiation of Physarum polycephalum." J.Biol.Chem.262. 16719-16723 (1987)