1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63580175
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
塩津 正博 京都大学, 原子エネルギー研究所, 助教授 (20027139)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
畑 幸一 京都大学, 原子エネルギー研究所, 助手 (60115912)
櫻井 彰 京都大学, 原子エネルギー研究所, 教授 (20027121)
|
Keywords | 膜沸騰 / 強制対流 / 水平円柱 |
Research Abstract |
1.飽和膜沸騰熱伝達における流速の影響 飽和水中の膜沸騰熱伝達における流れの影響について、水平円柱発熱体に直交し下方より上方に流れる主流の流速を軽水炉一次冷却水喪失事故時の再冠水過程で予測される頃較的低流速範囲3〜50cm/secで種々変え、再冠水時の圧力範囲に相当する大気圧から5気圧程度までの種々の系圧力下で、最小膜沸騰温度近傍から700K程度迄の過熱度範囲の膜沸騰熱伝達を詳細に求める系統的実験を行い、次の知見を得た。 (1)膜沸騰熱伝達係数は流速に依存し、流速の増大と共に増大する(例えば大気圧、過熱度700Kにおいて、流速50cm/secの熱伝達係数は、同一条件のプール膜沸騰熱伝達係数の約50%増である)。 (2)流速と発熱体表面過熱度が同一であれば、系圧力が高い程膜沸騰熱伝達係数は大きい(例えば、流速24cm/sec、過熱度600Kにおいて、系圧力500kPaの値は、大気圧の値の約50%増である)。 2.飽和膜沸騰熱伝達表示式 本研究代表者等は、水平円柱のプール膜沸騰熱伝達の二相層流境界層理論に基づく理論解を求め、種々な液体での実験結果に基づきこれをわずかに修正した放射の影響及びサブクール度の影響を含むプール膜沸騰熱伝達の一般的表示式を提示した。(研究発表1、2参照)。ここで得られた流れのある場合の実験結果を、この表示式と比較検討し、この表示式の定係数を実験結果に基づき無次元流速の関数として修正した流れの影響及び放射の影響を含む膜沸騰熱伝達表示式を提示した。(研究所表3参照)。この表示式は、本実験の全てのデータを±10%以内で記述する。次年度は、サブクール度の影響、ボイド率の影響等を検討する予定である。
|
-
[Publications] A.Sakurai: Journal of Heat Transfer,Trans.ASME.
-
[Publications] S.Sakurai: Journal of Heat Transfer,Trans.ASME.
-
[Publications] 劉秋生: 第26回日本伝熱シンポジウム講演論文集. (1989)