1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63580178
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
三島 嘉一郎 京都大学, 原子炉実験所, 助教授 (60027472)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西原 英晃 京都大学, 原子炉実験所, 教授 (50025920)
|
Keywords | 狭間隙流路 / 長方形流路 / 気液二相流 / 流動様式 / 圧力損失 / ドリフト速度 / 分布パラメ-タ |
Research Abstract |
平成元年度は、流路間隙2.4mm及び5.0mmの2種類のアスペクト比の大きい長方形断面の流路を用い、空気一水二相流の流動様式の判別、圧力損失、ボイド率及び気泡ドリフト速度の測定を行った。また、比較のため内径38mmの内管内の気泡ドリフト速度の測定も実施した。 長方形流路の流動様式線図については、Jones-Zuber及び三島-石井の流動様式判別式と比較し、良い一致を得た。ボイド率は、Jones-Zuberによるドリフト相関式により整理し、良好な結果を得た。しかしながら気泡上昇速度については、分布パラメ-タが従来の値よりもかなり小さい値となり、全体としてかなりのくい違いが観察された。この原因については、測定法(プロ-ブ法、相互相関法及び画像解析法)間の比較や気泡挙動の観察から検討を進めている。 圧力損失については、単相流ではギャップの狭い長方形流路の結果は従来の層流の式あるいはBlasiusの式の予測値をやや上まわるが、二相流では、Lockhart-Martinelliの方法により整理すればChisholm-Lairdの式により表されることが分かった。この場合、単相流の圧力損失は実測値をもとにした相関式を用いている。 これらのことから、実験範囲内ではギャップが狭くなった影響は気泡の挙動に現れており、圧力損失に対しては単相流のまさつ損失を正しく見積れば従来の方法が使用できることが分かった。 円管に対しては、とくに静止液中の単独気泡の上昇速度及び下降流・対向流の気泡ドリフト速度を中心に測定した。静止液中の気泡上昇速度は従来とほぼ同様の結果が得られたが、下降流、対向流については従来の結果に比べ分布パラメ-タが小さい値となった。この原因については速度及びボイド率の分布などをより詳細に調べ明らかにする必要がある。
|
-
[Publications] Kaichiro Mishima: "An Application of Neutron Radiography and Image Processing Techniques to Gas-Liquid Two -Phase Flow in a Narrow Rectangular Duct" Annu.Rep.Res.Reactor Inst.Kyoto Univ.22. 133-141 (1989)
-
[Publications] Kaichiro Mishima: "Some Characteristics of Two-Phase Flow in Narrow Rectangular Ducts Relevant to MTR Type Fuel Elements" Annu.Rep.Res.Reactor Inst.Kyoto Univ.
-
[Publications] Kaichiro Mishima: "Two-Phase Flow in Narrow Channels" Int.Journal of Multiphase Flow.