1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63580180
|
Research Institution | OSAKA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
竹田 敏一 大阪大学, 工学部, 助教授 (30116058)
|
Keywords | 過渡特性 / 反応度係数 / 反応度フィ-ドバック効果 / 3次元動特性 / 粗メッシュ法 / 即発跳躍近似 / 大型高速炉 / 非線形効果 |
Research Abstract |
前年度の反応度フィ-ドバック効果についての種々の検討に引続き、本年度は新しい3次元過渡特性解析法の研究を実施した。 ある摂動が炉心で生じた場合の過渡特性を研究することは、原子炉安全性の評価上重要であり、特に大型の原子炉では炉内中性子の空間・時間的変化が小型炉に比べ大きいため3次元での動特性解析が必要となる。しかし時間依存拡散の方程式を差分法で数値的に解くと、解が発散し正確に求まらないが、あるいは膨大な計算時間を要する。そこで新しい時間依存拡散方程式の解法を導出した。 3次元中性子束分布を正確に計算するには多数のメッシュ点(差分点)を株3必要があるが、計算時間が膨大となるため、少数のメッシュ点でも精度を落とさない新しい差分法を考えた。すなわち、メッシュの境界道傍の仮のメッシュ点での中性子束を中性子バランス式より解析的に求め、この中性子束よりメッシュ境界の中性子流を計算する方法を導入した。高速炉体系で、大角格子に1個のメッシュ点をとる粗メッシュ計算では、制御棒反応度価値について約40%もの誤差を生じる場合があるが、本計算法では誤差は約1%以内になることが判明した。 一方、時間依存性に関しては、即発跳躍近似を用いて精度良く計算する方法を導出した。この新しい空間・時間依存の動特性計算法を用いて大型高速炉の3次元過渡特性を計算した。非線形効果のため、従来の粗メッシュ計算では出力について約15%もの計算誤差が生じるが、本手法では高い精度の結果が得られることが実証された。
|
Research Products
(5 results)
-
[Publications] T.Takeda: "Improvement of A ThreeーDimensional Transport Code and Its Application to Core Analyus of Large LMFBRs." International Conference an the Physics of Reactors:Operation,Design and Compatation Marsectle Frame,Aprul23ー27,1990. (1990)
-
[Publications] T.Takeda: "ThreeーDimensional Kinatic Calcuilations with Improved Coarse Mesh Method for Fast Reactors" American Nuclear Society,1990 Amual Meeting Nashvill,TN,USA June,1990. (1990)
-
[Publications] T.Takeda: "Preduction Untertainty Ebaluation Methods of Core Performance Parameters in Large LoquidーMetal Fast Breeder Reactors" Nuclear Science and Engineering. 103. 157-165 (1989)
-
[Publications] T.Takeda: "Calculational Method Error Correlatin Effect in Data Adjustment for Large LMFBRs" A.N.S.Transactions. 60. 599-600 (1989)
-
[Publications] 竹田,敏一: "わが国原子力研究最近10年の歩みーその概要と展望ー「数値解析・計算コ-ド」" 日本原子力学会誌. 31. 19-20 (1989)