1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63580213
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
西村 善文 横浜市立大学, 大学院総合理学研究科, 教授 (70107390)
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Keywords | DNAの曲がり / OmpR / DNA結合タンパク質 / 転写制御 |
Research Abstract |
◎曲ったDNAと特異的に結合するタンパク質である大腸菌の転写制御因子であるOmpRについて次の事を行った。 (1)OmpRタンパク質は2つのドメイン構造から成り、そのN末ドメインは浸透圧のセンサ-タンパク質である。EnvZによりリン酸化され、C末ドメインはDNA結合ドメインである事が判った。 (2)OmpRのDNA結合ドメインの大腸菌大量発現条を作成し、大量精製する事に成功した。またそのドメインのNMRの測定により、いくつかのアミノ酸の帰属を行った。 (3)OmpRのNMRの測定によりいくつかのメチオニン残基のシグナルの帰属を化学修飾の実験と平行することにより行った。 (4)現在OmpRのDNA結合ドメインのみを、大腸菌大量発現条で^<15>Nラベルを行ない、その三次元構造を二次元NMR、三次元NMRで解析するための準備を行っている。 ◎OmpR以外のDNA結合タンパク質として他2次の2種類を取り上げた。 (1)大腸菌のリン酸レギュロンの転写調節タンパク質であるPhoBのDNA結合ドメインの大量精製を行なった。 (2)プロトオンコジ-ンであるMybタンパク質のDNA結合ドメインを大量精製し、ケイ光スペクトル、ラマンスペクトルよりMybタンパク質中のトリプトファンの環境を調べた。 ◎曲ったDNAの高次構造を計算機シミュレ-ションで求めた。 (1)ニワトリの性染色体の一つであるW染色体のくり返し単位は、約0.7kbで11/3回転している事が判った。 (2)ヒト遺伝子のいくつかについてその超高次構造を計算機により求め染色体のバンド構造と相関について調べた。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 加藤晃一他: "Proton Nuclear Magnetic Resonance Study of a Selectively Deutirated Mouse Monoclonal Antibody" J.Biochemistry. 106. 361-364 (1989)
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[Publications] 加藤晃一他: "Applications of BC Nuclear Magnetic Resonance Spectroscopy to the Molecular Structural Analyses of the Antibody Molecule" J.Biochemistry. 105. 867-869 (1989)
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[Publications] 平尾一郎他: "Extra ordinary stable structure of short single-stranded DNA fragments containing a specific base seguence" Nucleic Acids Research. 17. 2223-2231 (1989)
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[Publications] 加藤雅士他: "Location of Phosphorelation site and DNA-binding site of a positive regulator,OmpR." FEBS Lett. 249. 168-172 (1989)