1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63602024
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
沖野 外輝夫 信州大学, 理学部, 助教授 (50020681)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
植田 和弘 京都大学, 経済学部, 助教授 (20144397)
石井 大道 名古屋大学, 工学部, 教授 (70022986)
平岡 正勝 京都大学, 工学部, 教授 (30025861)
神山 桂一 北海道大学, 工学部, 教授 (90001148)
藤田 賢二 東京大学, 工学部, 教授 (40107529)
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Keywords | 都市圏 / 固形廃棄物 / 廃棄物処理 / 都市生態系 / 物質循環 / リサイクリング / 再資源化 |
Research Abstract |
都市圏における固形廃棄物の処理が限界に達しつつあり、新たな観点からの対処が必要な時期となっている。本研究では、現実に行われている処理の実態、廃棄物の過去から現在に至る発生の動向を解析し、都市を人間ー環境系としての一つの生態系と認識し、今後の固形廃棄物処理システムの在り方を検討した。 (1).都市生態系からみた固形廃棄物処理の問題点は、都市に流入する大量の物質が一方向的に流れていることで、従来蓄積、循環型の物質までがこれに乗って流れているところにある。今後は製品循環、資源循環、自然循環といった循環系を最大限に利用する、循環型社会システムとライフスタイルを構築することが必要である。本質的には廃棄物問題も資源問題の一部として、理・工学的、経済、社会学的に検討することが重要である。 (2).廃棄物の効率的処理としては下水汚泥を含めて一括処理し、発生するエネルギーを有効に利用するシステムであることが望ましい。個々の処理場での分散処理はエネルギーの有効な利用ができず、いくつかの処理場を管で結ぶことで輸送の問題を解決し、さらにエネルギーを有効に利用することが可能である。つぎに、処理場からの物質の排出を管理するモニタリングシステムとしてミクロ連続フロー分析法を開発し、現場への応用を試みた。 (3).一般廃棄物の発生源である人間の行動パターンは気象条件に大きく左右されるが、各家庭に固有な生活パターンがあり、廃棄物の排出行動もこれに左右されることがモニター調査の結果明らかになった。製品のリサイクル、再資源化についても、これらの生活パターンを使い捨て経済そのものを制御する方向に向けることが必要であり、ごみ問題を処理問題から、管理の問題へと高めることが重要であると解析された。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 沖野外輝夫: "都市における物質循環と廃棄物" 環境情報科学. 19(2). (1990)
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[Publications] 後藤典弘: "リサイクル事業の経済性" クリーンジャパン. 74. 32-35 (1989)
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[Publications] Hirayama N.and S.Gotoh: "Operation of the CJC Recycling Plant for Spent Dry Batteries" International Recycling Congress(Berlin). 1-6 (1989)
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[Publications] S.Gotoh and K.Okazawa: "Current Status and Future Direction of Hazardous Waste Disposal in Japan." International Recycling Congress(Berlin). 40-43 (1989)
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[Publications] 平岡正勝・武田信生・他: "下水汚泥の乾燥焼却システムの設計に関する研究" 下水道協会誌. 25(286). 41-52 (1988)
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[Publications] 後藤正志,胡文志,石井大道: "排水中全リンモニタリングの連続化" 環境科学会誌. 2(1). 41-45 (1989)