1988 Fiscal Year Annual Research Report
MTGプロセスのための長寿命高選択性ゼオライト触媒の開発
Project/Area Number |
63603524
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
村上 雄一 名古屋大学, 工学部, 教授 (10023029)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丹羽 幹 名古屋大学, 工学部, 講師 (10023334)
服部 忠 名古屋大学, 工学部, 助教授 (50023172)
|
Keywords | メタノール転化反応 / 脱アルミモルデナイト / バリウムイオン交換 / CVD(化学蒸着) |
Research Abstract |
(1)脱アルミニウム条件の最適化 昨年度の重点研究では、脱アルミニウムを行う際の塩酸の温度がメタノール転化反応触媒の寿命に大きな影響を及ぼすことがわかった。そこで、塩酸濃度、時間などの因子についても研究したところ、塩酸の濃度は敏感な因子で、8規定以上とすればよいことがわかった。また、穏和な条件では脱アルミのために長い時間を要するが、時間が長すぎると、かえって、寿命が下がることがわかった。これらの結果にもとづいて、最適な脱アルミニウム条件を決定した。 (2)脱アルミニウムモルデナイトのキャラクタリゼーション 酸性質、吸着実験、およびアルミニウム濃度の測定の結果、アルミニウムのとれやすさはバルクと表面でことなること、バルクから脱アルミすると酸性質が弱まり、寿命を長くすることに効果があるが、外表面から脱アルミすると、細孔径の閉塞をきたし、しかもその閉じ方は不均一であることがわかった。 (3)CVD法の実行とバリウムイオン交換 得られた脱アルミモルデナイトをケイ酸アルコキシドによってCVD(化学蒸着)すると、大きな芳香族化合物の生成は抑制されたが、寿命が短くなることがわかった。これは、まだコーク生成の抑制が不十分で、コーク前駆体が細孔内からでられなくなるためであることを示している。そこで、脱アルミモルデナイトをさらにバリウムイオン交換することによって、コーク析出を防ぎ、寿命を長くすることができることを示した。
|
-
[Publications] M.Sawa;M.Niwa;Y.Murakami: Chem.Lett.1637-1640 (1987)
-
[Publications] M.Niwa;M.Sawa;Y.Murakami: Proceedings 9th International Congress on Catalysis. 380-387 (1988)
-
[Publications] M.Sawa;M.Niwa;Y.Murakami: Appl.Catal.(1989)
-
[Publications] 澤正彦、丹羽幹、村上雄一: 触媒. 30. 436 (1988)
-
[Publications] 澤正彦、山田英司、丹羽幹、村上雄一: 日本化学会誌. (1989)