1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63604012
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田中 渥夫 京都大学, 工学部, 教授 (80026088)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
功刀 滋 福井大学, 工学部, 助教授 (70111929)
奥井 徳昌 東京工業大学, 工学部, 助教授 (20111651)
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Keywords | 光制御機能 / 固定化酵素-半導体系 / NAD再生とアルコール脱水素酵素反応との共役 / 人工筋肉材料 / ポリアクリロニトリル系ゲル繊維 / 超分子構造 / 生体膜のエネルギー変換系 / バクテリオロドプシンの配向 |
Research Abstract |
1.前回、水素において、アルコール脱水素酵素(ADH)-酸化チタン(TiO_2)の光による酵素反応の制御を確立したが、今回、固定化酵素-半導体系の応用の拡大を図るために、馬肝臓由来のADH(HLADH)およびNADをTiO_2に吸着させ、HLADHの基質となるケイ皮アルコールを含む水飽和イソプロピルエーテル中、光照射下で脱水素反応を行った。TiO_2によるNADHのNADへの再生およびHLADHとの共役反応は効率よく行われており、また、TiO_2に吸着したHLADHやNADは有機溶媒中ではTiO_2表面付近の水層に局在するとともに安定化さて保持されていることが推定され、水素での反応に比べて補酵素などが有効に利用されていることが明らかとなった。(田中) 2.生体筋肉に匹敵する収縮強度を持ち、収縮応答速度の早い人工筋肉材料の開発をめざしてポリアクリロニトリル(PAN)系ゲル繊維を作成した。このゲル繊維はpH変化の刺激により役1〜3秒で伸縮応答し、その時発生する収縮強度は約20kg/cm^2に達し、人間並以上の力が作られた。さらにイオン強度との関係からその伸縮応答機構を調べ、金属イオン種の影響およびその濃度変化によって生体筋における収縮特性と動揺にPAN系ゲルも敏感に収縮応答することが確かめられた。(奥居) 3.生体膜でのエネルギー変換機能をモデル化するために、生体膜由来タンパク質素子およびエネルギー代謝関連酵素と合成高分子担体とのハイブリッド化を通してこれらの素子の配向・分布・配列の制御を試みた。バクテリオロドプシンの配向固定化には電場の直接印加、パルス状の電圧付加などが効果的であった。膜由来の酸化還元酵素系の電極表面での構造化を行うために、グルコースオキシダーゼと電子媒体としてフェロセンを包括固定化したところ、CVメトリーでの電流値のグルコース濃度依存性が確かめられた。(功刀)
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Research Products
(6 results)
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[Publications] AKihisa Aoki: Biocatalysis. (1988)
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[Publications] Takuo Kawamoto: J.Ferment.Bioeng.67. (1989)
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[Publications] Shigeru Kunugi: Polymer Bulletin. 19. 417-421 (1988)
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[Publications] Shigeru Kunugi: Polymer Journal. 10. 945-947 (1988)
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[Publications] S.Umemoto: R.P.P.P.J.31. 295 (1988)
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[Publications] S.Umemoto: R.P.P.P.J.31. 303 (1988)