1988 Fiscal Year Annual Research Report
テルル化亜鉛ホキエピタキシヤル膜の有機金属化学気相法による成長と成長機構の解明
Project/Area Number |
63604021
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
小川 博司 佐賀大学, 理工学部, 教授 (10039290)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西永 頌 東京大学, 工学部, 教授 (10023128)
西尾 光弘 佐賀大学, 理工学部, 講師 (60109220)
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Keywords | 有機金属化学気相成長 / テルル化亜鉛 / ガス分析 / 四重極質量分析計 / 紫外光吸収測定 / ジメチル亜鉛 / ジエチルテルル |
Research Abstract |
ジメチル亜鉛(DMZn)、ジエチルテルル(DETe)を原料としたテルル化亜鉛の有機金属化学気相成長系の反応機構を明らかにすることを目的として、四重極質量分析計および紫外光吸収測定装置を用いたガス分析のその場測定を試みた。本年度の成果は以下の通りである。 1.四重極質量分析計によるガス分析 (1)水素をキャリアガスとした場合、DMZn、DETeの熱分解は、それぞれ350℃、400℃から始まる。一方、ヘリウムをキャリアガスとした場合、これらの分解は、水素に比べて約50℃高くなる。従って、DETeがDMZnより熱的に安定であること、水素が反応に大きく関与すること等が結論できた。 (2)反応生成物が同定でき、その分圧の大小関係は次のようになっていた。水素の場合、メタン>エタン>>プロパン、nーブタンであり、ヘリウムの場合、メタン、プロパン>>nーブタンであった。 2.紫外光吸収測定装置によるガス分析 (3)DETeの熱分解特性を明らかにし、1.の結果に基づいてモデルを立て、この特性に適用し分解エンタルピーを求めた。分解エンタルピーの値は、成長特性から得られた活性化エネルギーと良く一致していた。このことから、成長はDETeの熱分解特性に支配されることが結論できた。 (4)モデルは、成長条件を変えた場合にも実験値と良く一致することが分かり、非常に有用であると結論できた。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 西尾光弘,小川博司,籠田和徳: 佐賀大学理工学部集報. 17(1). 19-26 (1988)
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[Publications] 小川博司,西尾光弘,森永和人: 日本結晶成長学会誌. 15(1). 57 (1988)
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[Publications] 小川博司,西尾光弘,森永和人: 日本結晶成長学会誌. 15(1). 58 (1988)
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[Publications] A.Yoshida;Y.Saito;K.Inoue;H.Ohashi;H.Ogawa;K.Shobatake: UVSOR ACTIVITY REPORT. 1987 15. 70-71 (1988)
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[Publications] H.Ogawa;M.Nishio: J.Appl.Phys. 64(12). 6750-6753 (1988)