1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63609009
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
吉森 昭夫 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (50013470)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八木 克道 東京工業大学, 理学部, 教授 (90016072)
村田 好正 東京大学, 物性研究所, 教授 (10080467)
西川 治 東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 教授 (10108235)
田中 虔一 東京大学, 物性研究所, 教授 (00016718)
潮田 資勝 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (90176652)
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Keywords | 走査トンネル顕微鏡 / 電界イオン顕微鏡 / 反応性表面 / 短距離秩序 / 計算機実験 |
Research Abstract |
本年度の当重点領域研究における総括班の活動としては、領域全般にわたる研究会(6月20日21日の両日開催の公募研究を含めた全体の計画を検討するためのもの、及び1月30日31日の両日開催の、同様に公募研究を含めた全体の報告のための研究会)と特定の幾つかの主題についてのワークショップ、計画全般について討議をする責任者会議が挙げられる(この他各計画研究班での研究会も行われた)。更に2月1日には大阪に於て企業を含む領域外の研究者を招待して成果を報告する公開講演会を開催した。研究成果としては、第二年度に当たることもあり、三計画研究にわたって、多彩で重量感のある研究の進展をみた。その幾つかを以下に挙げると、新表面検定法では走査トンネル顕微鏡を電子顕微鏡あるいは電界イオン顕微鏡と組み合わせる手法が成功し、後者では走査トンネル顕微鏡での針を電界イオン顕微鏡で確かめることが非常に効果的であることが示された。新物質相表面創製では表面での吸着分子がある程度の秩序状態を保ったまま反応が進行すると思われる興味ある反応性表面が見出され、新しい統計力学的対象の登場を予感させている。理論では半導体再構成表面特にGe(111)2×8及びSi(100)c4×2再構成表面、更に金属表面希薄吸着のアルカリ金属原子系に於ける短距離秩序に関して、計算機実験を用いての理論的解析が詳しく行われ、実験とも対応し、短距離秩序の性質の詳細を明らかにする著しい成果を得た。以上の成果を含めて、各計画研究にまたがるような研究活動に対して有効であったのは、上記の幾つか行われたワークショップで、表面光電子分光、新物質相表面創製、Si(111)√<3>×√<3>Ag、清浄及びアルカリ金属吸着Si(100)2×1表面の4ワークショップがそれぞれ活発で詳細に立ち入った討論で問題点を整理し、展望を可能にしその後の成果を生み出した。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] M.Fujita: Surface Science. 208. 155-163 (1989)
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[Publications] J.Giergiel: J.Phys.Chem.92. 5357-5365 (1988)
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[Publications] M.Nishijima: J.Chem.Phys.(1989)
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[Publications] 田中虔一: 表面科学. 9. (1988)
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[Publications] O.Nishikawa: Journal of Microscopy. (1989)
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[Publications] H.Akazawa: Phys.Rev.Lett.61. 1218-1221 (1988)
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[Publications] A.Yamanaka: Ultramicroscopy. (1989)
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[Publications] 田中虔一: "触媒の科学" 産業図書KK., 192 (1988)