1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63614505
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
豊島 久真男 東京大学, 医科学研究所, 教授 (90029760)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
助川 淳 東京大学, 医科学研究所, 助手 (30187687)
山本 雅 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (40134621)
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Keywords | がん遺伝子 / ヒト乳がん / earA関連遺伝子 / B-raf、C-yes-2 |
Research Abstract |
新しい遺伝子の解析としては、トランスフォーミング遺伝子B-rafを報告し、更にその正常構造を決定した。又、srcファミリーに属するc-yes-zを解析した結果、これは偽遺伝子であることがわかった。又、高度に特異的な抗体を作成し、Lyn遺伝子産物がB細胞、プラズマ細胞、単球血小板などの高度に分化した細胞で発現していることを見出した。又c-fgrはin situハイブリダイゼーションで調べ、マクロファージ、non-A、non-B単核球に特異的な発現がみられることがわかった。 erbB-2は胃がんではtubular aclenocarcinomaにおける特異的な増幅を報告してきた。乳がんについてもWestern blot法による解析からerbB-2蛋白質の過剰発現が乳がんのリンパ節転移と相関があるらしいことを、医歯大、癌研グループとの共同研究により見出し、免疫染色法による乳がんの進行度の迅速判定への応用を検討中である。 erbA-2関連遺伝子のear-2とear-3に関しは、その構造と発現について報告した。ear-1とear-7は第17染色体の同じ領域にマップされることがわかっていたが、各種制限酵素と分割プローブを用いた解析、およびヒトがんにおける遺伝子増幅例の検討から、重複遺伝子であることを確認した。さらに(-)鎖と(+)鎖をわけたプローブでの検討から、そのmRNAは同一領域の異なったDNA鎖から読まれ、同時発現していることも明らかとなった。尚、ear-7はalternative splicingにより、2種の産物をコードすることも明らかにした。その1つが甲状腺ホルモン(T_3)レセプターである。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] T.Akiyama et al.: Mol.Cell.Biol.8. 1019-1026 (1988)
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[Publications] T.Tanigunhi et al: European J.Biochem.171. 571-575 (1988)
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[Publications] K.Semba et al.: Jpn.J.Cancer Res (CTann). 79. 710-717 (1988)
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[Publications] S.Ikawa et al.: Mol.Cell.Biol.8. 2651-2654 (1988)
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[Publications] S.H.Cheng et al.: EMBO J.7. 3845-3855 (1988)
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[Publications] N.Miyajima et al.: Cell.
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[Publications] K.Toyoshima et al.: "Structure and function of the ebB gene family" Cell Differentiation,Genes and Caucer eds by T.Kakunaga et al, 149-158 (1988)