1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63633006
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
田中 穂積 東京工業大学, 工学部情報工学科, 教授 (80163567)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 直之 大分大学, 工学部・情報工学科, 教授 (80037837)
佐藤 雅彦 東北大学, 工学部・情報科学科, 教授 (20027387)
|
Keywords | 自然言語 / 意味理解 / 意味表現形式 / 概念の分析 / プログラム言語 / 意味論 / 増進的曖昧性解消 / 談話生成 / シソーラス / 計算モデル |
Research Abstract |
人間と機械とのコミュニケーションの形態としてもっとも素直なものは、自然言語を用いることである。そのためには機械が自然言語の意味を理解しなければならない、しかし機械にとって自然言語の意味理解は容易でない。意味理解の研究が進展してはいるものの、まだ十分なレベルに到達しているとはいえない。本研究班は、自然言語の意味情報の構造モデルと表現形式、プログラムの基礎をなす計算モデルの解明、情緒を含む概念の分析を、コンピュータを用いて実験的並びに理論的に研究する。プログラム言語の意味論と自然言語の意味論との関連についても検討する。本年度のAー1班の研究を分担課題毎に要約する。 (Aー1ー1)意味情報の構造モデルと表現(研究分担者 田中穂積): 意味情報をどの様な形式で機械の内部に表現し、それをどの様に抽出し利用するかを明らかにするために、増進的曖昧性解消モデルを提案し、その実験プログラムを試作し、その有効性を確認した。 (Aー1ー2)計算モデルの意味論(研究分担者 佐藤雅彦): 計算モデルの基礎をなすプログラム言語を中心に、設計、開発、プログラム例の作成およびそのプログラム言語を形式的に取り扱う論理体系の基礎的考察を行った。 (Aー1ー3)自然言語の意味論(研究分担者 岡田直之): 知的情報通信を行うためにはシステム側に「心のモデル」が必要である。本年度はイソップ物語の知識、情緒、推論のメカニズムを考察した。また談話生成の検討とシソーラスを作成した。 本年度得られた理論とモデルを用いて、次年度は本格的な実験を行いそこから得られた知見から、より広範囲の言語現象をカバーしうる情報の表現と意味に関すると理論とモデルを構築する予定である。
|
Research Products
(7 results)
-
[Publications] 田中穂積: 人工知能学会誌. 3. 271-279 (1988)
-
[Publications] 奥村学,田中穂積: 人工知能学会誌.
-
[Publications] Sato,M.: Proc.of Mathematical Logic and its application.
-
[Publications] Sato,M.;Kameyama,Y.: 文部省科学研究貴重点領域研究「知的情報通信」第1回公開シンポジウム「言語の意味と論理」. 49-56 (1989)
-
[Publications] 小田誠雄,岡田直之: 大分大学研究報告. 18. (1988)
-
[Publications] 小田誠雄,藤田未春,岡田直之: 電子情報通信学会 NLC研究会資料. (1988)
-
[Publications] 田中穂積,辻井潤一 編著: "自然言語理解" オーム社, (1988)