1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63634502
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
佐藤 憲昭 名古屋大学, 教養部, 助手 (30170773)
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Keywords | 希土類化合物 / ウラン金属間化合物 |
Research Abstract |
本研究の目的は、セリウムあるいはイッテルビウム等の希土類、及びウランを含む、金属間化合物の結晶を作成することである。このための真空理工社製の赤外線ゴールドイメージ炉を購入した。 まず初めに、テストとして、アルミニウムを真空封入し、その融点を調べることから始めた。この炉の特長として、昇温、降温が速く行えるが、上記融点の測定には非常に都合がよかった。つぎに、現在研究中である、イッテルビウム-銅系の化合物(YbCu_5)の高温領域の電気抵抗の測定を行った。この結晶を合成した(既設の)シリコニット炉は、上記電気抵抗の測定には適さないが、赤外線ゴールドイメージ炉は、この点においても、充分使えることがわかった。この間YbCu_5は、数百度(℃)で、結晶変態をおこす可能性(f.c.c【tautomer】h.c.p.)があったが、この電気抵抗の測定からは観測されなかった。 現在は、Ce_2Zn_<17>の単結晶化を試みている。これは既に、上記シリコニット炉により単結晶化に成功しているが、本研究では、気相成長法、あるいは化学輸送法を用いている。この理由としては、第一に、ブリッジマン法より良質の単結晶がえられることと、第二に、わずかな量で済むことである。特に後者は、本来の目的がU_2Zn_<17>の育成にあることから、重要である。しかし、これらの方法による単結晶育成には、かなり長時間を要するから、現時点では、未だ単結晶は得られていない。今後、条件を試行錯誤的に見つけていく予定である。
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