1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63641525
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
尾崎 庄一郎 愛媛大学, 工学部, 教授 (80145060)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 裕 愛媛大学, 工学部, 助教授 (40114722)
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Keywords | カルシウムイオンの動員 / イノシトール三リン酸 / 細胞内情報伝達物 / イノシトール1、4、5三リン酸 / イノシトール-1、2-サイクリック / 4、5三リン酸 / イノシトール-1、3、4、6-四リン酸 |
Research Abstract |
カルシウムを動員する物質の合成 イノシトール三リン酸(1、4、5)、(I(1、4、5)P_3と略す)は刺激が細胞膜にた達するとジホスファチジルイノシトールから生じて小胞体に貯蔵されているCa^<++>を動員することが発見された。その後I(1、4、5)P_3代謝物が次々と見出されたがその役割を解明するに充分な量を得ることは困難である。そこでI(1、4、5)P_3およびその代謝物であるI(1.3.4)P_3、I(1、3、4)P_4の合成法の工程数の短縮と収率向上、従来合成されていなかったI(1、2-サイクリック4、5)P_3、I(1、3、4、6)P_4の合成、これらの誘導体の合成を計画した。 各種化合物の合成の中間体として、3、6-ジベンジル-4、5-ビス(ジベンジルホスホリル)ミオ イノシトール(1)が有用であることを見出した。 1のラセミ体にI-メントキシアセチル基を用いて光学分割した後、N-メチルピリジニウムホスホクロリデートを作用させて1、2-サイクリック体とし、接触水素化分解することによってI(1、2-サイクリック、4、5)P_3を合成できた。又、1の1位をトリエチルシリル基で保護した後2位をリン酸化、すべてのベンジル基を接触水素化分解してI(2、4、5)P_3を簡易に得ることが出来た。又、1位のトリエチルシリル体の2位を酸化後再びリチウムポロハイドライドで還元する方法によりラベル化合物の合成法に可能性を見出した。 テトロイソプロピルジシロキサン1、3-ジイル基がミオ イノシトールの保護基として優れていることを見出し、特に3、4位をこの試薬で保護した中間体を経由して、I(1、3、4、6)P_3をはじめて合成することに成功した。
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Research Products
(2 results)