1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63750124
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Research Institution | Kokushikan University |
Principal Investigator |
三好 由記博 国士舘大学, 工学部, 助教授 (60147949)
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Keywords | 宇宙環境 / 宇宙基地 / 高真空 / 切削現象 / 切削力 / 切削温度 / 表面あらさ |
Research Abstract |
高真空宇宙環境での切削加工を模擬するために、真空チャンバー内に設置する旋削形式の切削実験装置を試作した。試作装置の最低到達圧力は3×10^<-6>Torrであり、宇宙基地程度のLEOでの真空環境を模擬している。 試作装置を用いて、アルミ合金A6061、純チタンJIS2種、SS41材の切削実験を行ったところ以下の結果が得られた。なお、切削速度は、アルミ合金で200および300m/min、純チタンで100m/min、SS41材で120m/minとし、送りは、いずれの場合も0.07mm/revとした。使用チップは、いずれの場合も、ノーズ半径0.4mmのJIS KIO相当超硬スローアウェイチップである。 1.切削主分力 切削主分力はバイト下部の圧電ロードセルにより検出した。アルミ合金の切削における切削主分力は、大気中と真空中でほぼ同程度である。純チタンは、大気中に比べて、真空中での切削主分力が10〜40%程度小さいが、SS41材では、真空中での切削主分力が逆に30〜70%大きい。 2.表面あらさ アルミ合金と純チタンの切削では、大気中と真空中での表面あらさ(Rmax)に大差はないが、チタンの場合、真空中での工具刃先形状の仕上面への転写が、大気中に比べて良好である。SS41材の場合は、真空中での表面あらさが大気中に比べて明らかに悪くなる。 3.切削温度 切削温度は刃先に埋めこんだ熱電対により検出した。アルミ合金と純チタンでは、大気中と真空中での切削温度に大差はないが、SS41材では、真空中の方が、大気中に比べて20%程度、切削温度が高くなる。
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Research Products
(2 results)