1988 Fiscal Year Annual Research Report
高性能マイクロプロセッサ素子を用いた汎用マルチプロセッサ・システムの開発
Project/Area Number |
63840004
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
早野 龍五 東京大学, 理学部, 助教授 (30126148)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
間 佐五郎 富士通, 半導体開発部, 部長
西向井 忠彦 日立, 中研・VLSI, 主任研究員
坂村 健 東京大学, 理学部, 助教授 (10126071)
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Keywords | コンピューター / 並列処理 / VLSI / 高エネルギー実験 / 宇宙物理 |
Research Abstract |
研究の初年度に当たる昭和63年度は、開発基本方針の立案と開発環境の整備を行い、また、6MipsのVME用TRONボードの設計製作に着手した。既に開発用にSUNワークステーション、Macintosh IIが導入され、また開発にかかわる物理学教室・情報科学教室間のコンピューター・ネットワークが整備された。また、日立・富士通両社よりTRON CHIP用の開発システム(アセンブ・ラー、シミュレーター、Cコンパイラー)が提供され、ソフトウエア環境も整備されつつある。開発の基本方針立案の一環として、米国のACPプロジェクト、モンテカルロ法による理論計算などのセミナーも開催した。本研究で依頼し、日立のTRONチップを用いたボードの開発も順調に進んでおり、本年度末までにはプロトタイプが完成し、計算機ボードの評価、FORTRANのクロスコンパイラー環境を用い、高エネルギー物理、宇宙物理などで使用するソフトの移植などが開始できる見通しである。 本研究は、実験物理学と情報科学という異なった分野の共同研究であり、基本的な用語、研究目的等に関して相互に理解しあうまでに日時を要したが、この経験は双方にとって有益であった。また、関連民間企業との協力関係も順調にスタートしつつある。開発環境の整備、ハードウエアの開発については当初の計画に沿って順調に進みつつある。今後はソフトウエアの基本設計・開発に重点を移し、また、具体的なアプリケーションを選定して実機によるアーキテクチャーの検証を行う必要がある。
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[Publications] R.S.Hayano et al.: ePコライダーの物理INS Report.
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[Publications] K.Sakamura: 新世代のデータ収集処理システムKEK Report.
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[Publications] T.Takahashi et al.: 新世代のデータ収集処理システムKEK Report.