1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63850020
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
布村 成具 東京工業大学, 精密工学研究所, 教授 (60016764)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 友之 友玉園セラミックス, 部長
福井 泰好 鹿児島大学工学部機械工学科, 助教授 (00117540)
肥後 矢吉 東京工業大学, 精密工学研究所, 助教授 (30016802)
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Keywords | 破壊靱性試験 / セラミックス・押入型靱性測定法 / 疲労予き裂の必要性 |
Research Abstract |
セラミックスの持つ耐蓋性、耐腐食性、生体親和性などの優れた特性は、最近の安定した材質の供給により機能を持った構造材料へと用途は拡大されつつある。セラミックスが構造材料となり得るには破壊靱性値の評価が容易にかつ正確に行なわれねばならない。同様な要望は金属材料に対しては1960年台が強まり、1970年台に入り評価法は確立した。布村らは1970台初めにその必要性を説き、1980年台には多く計測されるようになった。靱性の測定にはまず測定すべき破壊を試験片に再現する必要がある。金属材料ではこれが困難であり、その対策に大きな努力が払われている。一方セラミックスでは、試験片における破壊の再現が比較的容易なため、布村らは第一近似として金属で払われている努力(疲労き裂の導入)は不要であると説いてきた。しかしセラミックスの靱性が向上し、金属に匹敵する精度(セラミックスエンジンなど)が要求される時はこの第一近似は不十分であると予想される。このためより精度の高い検討を試みた。加藤はセラミック製造行程を検討し再現性の高いセラミック靱性試片の作製に成功した(硬さによる評価)。ステアタイト、ホルステライト,アルミナ(2種)の押込み靱性試験片を作り、第2応力付加方式で靱性を求めた。靱性の絶対値を得るためにE399基準にもとづいたC.T試片による靱性の測定を行なった。セラミックスの(da/dN)ーΔK曲線の指数は大きいため、疲労き裂の導入は困難であった。これを第二応力による伝播速度抑制法により解決し、基準となる破壊靱性値が測定出来た。アルミナ及びステアタイトでは疲労予き裂の無いCT試験片から求められたKicの値は、E399の基準に従いき裂を導入に試験片から求められた値よりも約20%大きかった。この正しく求められたKicをもとに押入型靱性測定の機構について検討し、研究者らの第2応力付加法の必要が明らかとされた。
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[Publications] 布村成具: 油空圧. 2. 10-16 (1988)
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[Publications] Skigetomo Nunomura: Strength of Metals and Alloys. 8. 749-745 (1988)
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[Publications] T.Natusi;Y.Higo;M.Ono;S.Nunomura: Progress in Aconstic Emission. 8. 803-803 (1988)
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[Publications] 小野雅司,下条雅幸,肥後矢吉,布村成具: 鉄と鋼. 75. 113-120 (1989)
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[Publications] 野口新二,布村成具: 材料. (1989)
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[Publications] 野口新二,布村成具: 材料. (1989)
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[Publications] 布村成具: "材料利用ハンドブック" R&Dプランニング, 587-598 (1988)
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[Publications] 布村成具: "新素材/新金属と最新製造加工技術" 総合技術出版, 653-673 (1988)