1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63850026
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Research Institution | Miyagi National College of Technology |
Principal Investigator |
伊達 和博 宮城工業高等専門学校, 機械工学科, 助教授 (10111254)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田幡 幸大 日本クラウトクレーマー, フェルスター・開発課, 課長
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Keywords | 赤外光 / 半導体の応力測定 / 光弾性法 / 残留応力測定 / 欠陥の検出 |
Research Abstract |
本研究は、研究代表者らが開発した透明体内の微少な応力測定が可能な光弾性画像合成法による応力測定システムを、赤外域の不可視光の領域にまで適用範囲を拡大し、赤外光に対しては透明体となる半導体に適用できる応力測定システムを開発するものである。 現有している可視光用の光弾性装置の偏光板を赤外用のものに交換し、光源は白熱電球としフィルターを通して赤外光を取り出した。この際の光源側に使うフィルターの特性は特に重要であり、用いる半導体が透明体となる光の波長域に十分合ったものを用いなければならないことがわかった。これは、半導体試験片に赤外光を照射した場合,試験片内を通過する事による輝度の減少が大きいと、試験片外を通った偏光とのコントラストが生じ、試験片が影になったようになり、実質的な内部応力検出の感度が低下してしまうためである。 光学系の組み立てには、購入した赤外用TVカメラを用い、その出力は現有の画像処理装置に送り、光弾性画像合成法のための画像処理と、得られた処理画像から応力値への計算を行った。 板厚0.5mm直径10cmのシリコン半導体ウエハーから、引張り試験片を長方形に切り出し作製した。同時に光弾性装置に合うように負荷装置も作製し、加えた応力値と半導体の光弾性効果による輝度の変化の関係を調べ、光弾性感度を求めた。その値は0.35mm/Kgfであり、他の円偏光を用いる通常の光弾性実験法で得られたものとほぼ同じであった。 このような結果をもとに、IC作製用のシリコンウェハーに本システムを用いて応力分布の測定を行った。その結果、ウェハーの周辺部分にやや高い残留応力が存在することがわかり、これはひずみゲージを用いた切断法によってもそれを確認した。また、このシステムで表面に存在する研磨等で発生した割れも、応力の変化により検出できた。
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Research Products
(2 results)