1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63850030
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
下河辺 明 東京工業大学, 工学部・生産機械工学科, 教授 (40016796)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森山 茂夫 (株)日立製作所, 中央研究所, 主任研究員
豊山 晃 (株)第一測範製作所, 顧問
青山 尚之 静岡大学, 工学部・精密工学科, 助教授 (40159306)
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Keywords | 空気軸受 / 能動化 / 能動制振 / 超精密位置決め / 圧電素子 / 超精密機構 / メカトロニクス |
Research Abstract |
軸のラジアル方向2自由度の制御が可能なジャ-ナル軸受について、1000rpm以上の高速回転時の問題点を明らかにし、解決法を検討した。 機構的には、軸受にあらたにエアタ-ビンを取り付け、これによって軸を非接触に駆動し、軸の1000rpm以上の高速・定回転を可能にした。さらに、後で示す繰り返し制御のためには、エアタ-ビン翼の通過を2個の磁気抵抗素子によって非接触に検出し、その検出信号を用いることによって、軸の回転角度を1/400回転の分解能で検出できるようにした。 予備実験では、1000rpmで軸を回転させた場合、0.3μm程度の回転運動精度が得られた。この精度は、PIDーPDD^2形の基本コントロ-ラによって、約0.1μmまで改善可能であったが、基本コントロ-ラのみでは、これ以上の精度の改善は望めないことを明らかにした。残る運動誤差は、軸や軸受の形状誤差に起因する再現性のある誤差であり、この低減のため基本コントロ-ラによる制御とともに、繰り返し制御を行った。基本コントロ-ラに繰り返しコントロ-ラ(32ビットマイクロプロセッサにて構成)を付加し、制御実験を行った結果、軸が1000rpmで高速回転していても、偏心負荷に関わらず、25nm以下の回転運動精度の実現のほか、回転中の軸の高精度・高速な位置決めが可能となることを明らかにした。 1000rpm以上では、軸受機構の振動の問題のため、基本コントロ-ラによる制御が行えなくなる問題が見られた。この問題は、軸を交換することによって、基準静圧すきまを20μmから10μmまで小さくし、空気膜の剛性を増加することによって解決した。1740rpmで制御実験を行った結果、制御しない場合の0.6μmの回転運動精度は、基本コントロ-ラによって0.2μm以下まで改善できた。さらに、繰り返し制御を行うことによって、15nm以下の回転運動精度が得られた。
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[Publications] オズワルド ホリカワ: "アクティブエアベアリングの動剛性制御" 精密工学会誌. 55ー3. 569-574 (1989)
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[Publications] O.Horikawa: "An Active Air Bearing" Proceedings of International Conference on Advanced Mechatronics,Tokyo,May,1989. 553-558 (1989)
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[Publications] O.Horikawa: "Vibration,Position and Stiffness Control of an Active Air Journal Bearing" Abstracts of Fifth International Precision Engineering Seminar,Monterey,Sept.1989. 321-332 (1989)
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[Publications] オズワルド ホリカワ: "ジャ-ナル型アクティブエアベアリングーラジアル方向2自由度の制御ー" 精密工学会誌. 55ー11. 2063-2068 (1989)
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[Publications] O.Horikawa: "An Active Air BearingーControl of Radial Axis Motion and Stiffnessー" JSME International Journal.