1988 Fiscal Year Annual Research Report
電子回路CAIシステムのための知的ソフトウェアの開発
Project/Area Number |
63850070
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research
|
Research Institution | Sasebo National College of Technology |
Principal Investigator |
田畑 亨 佐世保工業高等専門学校, 助教授 (20044456)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
市川 永治 佐世保工業高等専門学校, 教授 (40149993)
長嶋 豊 佐世保工業高等専門学校, 助手 (70198323)
|
Keywords | 電子回路設計 / デバイスデータベース / 専用AI構築ツール / 設計型エキスパートシステム / ファジィ推論 / 知的CAI |
Research Abstract |
電子素子・回路技術の知識体得と電子回路設計支援のための知的CAI(計算機支援による教育)ソフトウェアの開発を推進した。今年度の研究実績を報告する。汎用多段増幅回路に対して、実装可能な素子特性を精密実測した大量データベースを利用して、回路定数を数値計算的に厳密かつ迅速に決定するパーソナルコンピュータによる対話型CAI数材を実現した。その結果、実際の体験的学習と同等な修得効果が期待されるシミュレーション学習の実施が可能という新たな知見を得た。 更に、電子回路設計という処理手順が複雑で明確でない設計問題を規則化し、かつ、個々の設計問題に対する処理手順の変更も容易な拡張システムとして、また、設計の実行段階で、学習者の理解度をチェックし適切な学習を行い得るシステムとして、SUNワークステーション上のUNIXーC言語にて、より多機能な専用AI構築ツールの独自開発を推進した。そして、計算機の高度な数値計算、処理能力の助援を活用しながら、設計専門家の思考、推論過程を模倣し、かつ設計値の曖昧性や不完全性を解消した電子回路設計、教育支援のための設計型エキスパートシステムの開発を目指した。即ち、新たなツール機能として、基本的な事実ベース、規則ベースに加えて、電子回路設計に必要なデバイスデータベース、数式ベース、及び、CAIベースなど各種知識ベース・ブロックの拡張を図った。また、推論機構では、設計型の推論に有効なプロダクションルール表現と後向き推論を持ち、数式処理、数値計算処理を可能にした。更に、数値計算的な回路定数決定法を発展させファジィ推論を利用した新しい最適設計法を確立した。その結果、複雑、多様性のある個々の電子回路設計法の確実な構築が明らかとなった。 今後、知的CAI効果を有し、断片的な知識に対して最適ルール構造を作成する知識獲得支援機能を追加しシステムの拡張を推進したい。
|
Research Products
(2 results)