1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63850106
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
藤田 嘉夫 北海道大学, 工学部, 教授 (10001067)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高田 宣之 北海道大学, 工学部, 助手 (30001225)
佐伯 昇 北海道大学, 工学部, 助教授 (80002004)
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Keywords | 鉄筋コンクリ-ト / 腐食 / 塩害 / 塩素イオン / 中性化 / かぶり / 疲労試験 / 残存耐力 |
Research Abstract |
1.コンクリ-ト構造物の腐食劣化の進行評価 コンクリ-ト構造物の腐食劣化を評価する場合の指標となる塩分濃度と中性化の進行について、施工後十年経過および1年経過の沿岸コンクリ-トを対象に調べた結果、先の実験で判明しているコンクリ-ト中の鉄筋が発錆する限界塩素イオン濃度0.2%(セメント重量に対する)を基準にして、コンクリ-ト表面から深さ方向で塩分濃度をみると、表面より0〜1cmで0.2%の基準値を越えるもが20%、深さ1〜2cmで15%、深さ2〜4cmで10%、深さ4〜7cmでは0%であり、かぶりが4〜7cmであれば腐食はかなり防げること、10年経過後では1年経過後と比較して3倍程度濃度が高くなること、単位セメント量が280kg/m^3以上になると塩分浸透がかなり抑えられること、中性化は水セメント比が54%以上になると表層部でその傾向が大きくなること、また単位セメント量が280kg/m^3以下であると表層部コンクリ-トの中性化傾向が大きくなることなどがわかった。 2.腐食劣化をうけたコンクリ-ト桁の動的残存耐力 沿岸コンクリ-ト構造物で塩害による初めの徴候は主鉄筋に沿って縦ひびわれが発生することである。この時点における動的残存耐力を調べるため、腐食損傷状態のRC桁を用いて疲労試験を行い、健全な桁との比較によって残存疲労回数の推定を試みた。その結果次のようなことがわかった。残存疲労耐力は鉄筋直径(SD35、D10〜D22)が小さくなるほど低下すること、残存疲労回数はこれまで受けた鉄筋応力レベルとこれから受ける鉄筋応力レベルの比の関数で推定できることなどがわかった。
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