1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63850113
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
松尾 稔 名古屋大学, 工学部, 教授 (40025937)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上野 誠 大日本土木(株), 技術研究所・第2技術部, 次長
鈴木 壽 徳島大学, 工学部, 助教授 (80154574)
大塚 悟 名古屋大学, 工学部, 助手 (40194203)
浅岡 顕 名古屋大学, 工学部, 教授 (50093175)
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Keywords | 深礎基礎 / 極限支持力 / 模型実験 / 地盤補強 / 送電用鉄塔 |
Research Abstract |
本年度の研究目的は、深礎基礎体の縮小化を図ることが期待できる地盤補強型深礎基礎の耐力評価式と施工技術を確立することにある。実務への適用を前にした本研究では、(1)実規模大現場実験を行い、小型模型実験、中規模模型実験で得られた知見の確認をし、補強効果のメカニズムの確認を行い、それを基にした(2)モデル化により補強効果を考慮した(3)設計法を確立した。また、(4)現場施工実験を行い、効率的な施工方法を確立した。以下、研究成果を箇条書きにする。 (1)実規模大現場実験では実大基礎(直径:3m、長さ12m程度を想定)の1/2の基礎体を用いて、砂質土系地盤で、補強材打設方向をパラメ-タとした鉛直引上げ載荷実験を行った。実験では中規模現場実験と同じ項目の計測を行った。地盤・基礎体・補強材の挙動は中規模現場実験の挙動と同様な傾向にあり、補強効果(降伏荷重、終局荷重の増加量)も無補強基礎に比して、1.3〜2.2倍程度と同等の効果が期待できた。 (2)前年度の研究成果で明らかになった構造効果、補強土効果による評価モデルを設定し、補強効果の分析を行った結果、降伏荷重レベルまで同一変位における荷重の実験値と評価値が概ね一致し、評価法の妥当性が検証された。また、終局荷重状態においても地盤の円筒形せん断面における地盤や補強材に作用する力の釣合いより評価した極限支持力は実験値と比較し、工学的にみて十分な精度をもつと判断された。 (3)補強効果モデルを基にした設計方法を確立した。実用的で効果的な補強材配置を選定し、そのときの補強効果を評価できる設計法である。 (4)深礎基礎の基礎部分の掘削時における補強材孔(φ10cm)を穿孔する穿孔機械の開発を行い、実規模大の模擬施工(施工実験)を行った。小型かつ軽量な資機材で、迅速かつ確実な補強材の打設・定着を行える結果を得、効率的な施工方法を確立した。
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Research Products
(1 results)