1988 Fiscal Year Annual Research Report
大規模多層木造建築のための木構造ラーメンシステムの開発
Project/Area Number |
63850126
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
坂本 功 東京大学, 工学部, 助教授 (90011212)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大橋 好光 東京大学, 工学部, 助手 (70160603)
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Keywords | 接合部 / 構造実験 / 剛接接合部 / 接合具 / シアープレート / アペルリング / ブルドックジベル / スプリットリング / ボルト / ドリフトピン / 集成材 / 強度 / 剛性 / 靱性 |
Research Abstract |
本年度は、接合部の構造実験を中心に、その実現性を検討した。 (1)剛接接合部の柱一梁仕口の設計、素材の検討、構造計算を行った。過去に行われた接合部の実験を日本建築学会の大会・研究報告集などから収集して、それに用いられている材料、構法を検討した。以上の結果、当面、1本の柱に2本の合わせ梁を用いるのが実現性が高いことが分かった。 (2)接合部に関する基礎的実験の実施 ア)接合具の基礎的実験 (1)と同様に、文献による調査の結果、剛接接合部に用いられると予想される接合具について、その基本的強度性状を把握した。接合具としては、シアープレート、アペルリング、ブルドックジベル、スプリットリング、ボルト、ドリフトピンなどが、現在検討すべき接合部として考えられていることが分かった。この内、これまで既往の研究の少ないブルドックジベルについて、木材の種類、木材の繊維の方向などの組合せで、18体の実験を実施した。 イ)接合部の実験 上記の接合具を用いた柱ーはり接合部のうち、シアープレート、ブルドックジベル、スプリットリング、ドリフトピンを用いたものを設計して、その強度性状を把握した。 標準的な強度のものとそれより強弱各1体の1種3体、合計12体の実験を実施した。 (3)以上の実験から、接合部の基本的な性能、例えば、強度、剛性、及び降伏後の靱性を接合部毎に整理した。その結果、特にドリフトピンの接合部は強度・剛性が小さく、ボルト接合が基本的性能に優れていることが分かった。
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