1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63850133
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
樋口 澄志 北海道大学, 工学部, 教授 (20002040)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大賀 光太郎 北海道大学, 工学部, 助手 (40133706)
氏平 増之 北海道大学, 工学部, 助教授 (90001990)
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Keywords | 地下空洞 / 空洞形状計測 / 超音波 / 距離計測 |
Research Abstract |
本年度は地下空洞形状計測用超音波レーダーの仕様決定のため、測定方式、発振周波数、走査法などについての基礎実験を行った。 基本的な測定方式として、パルス・エコー法について検討を行った。この方法は、発振器から短時間(数十波分)超音波を発振し、測定対象物で反射した波が受振器で検出されるまでの時間によって距離の測定を行うものである。 超音波による測定距離、測定精度は周波数により異なり、周波数の増加にともない、減衰が大きくなる反面、指向性、分解能は向上する。したがって、測定距離と精度は一般的に相反する要素である。地下空洞形状測定に適する周波数を決定するため3種類の周波数について距離測定基礎実験を行った。 実験を行った周数波は40kHz、70kHz、200kHzである。実験の結果40kHzでは指向性は約30度、分解能は約8mm、70kHzでは指向性が約15度、分解能は約5mm、両方の周波数とも、電池駆動の回路によって、約5mの距離の測定が可能であった。それに対し200kHzでは指向性約2度、分解能0.1mm、測定距離は1mm以下であった。 上記の実験結果に基づき、超音波ビームの走査法として2種類の方法についての検討を行った。ひとつは数m程度の空洞を対象として、発受振器を空洞中央で回転させることにより走査を行い、空洞の2次元断面形状を得る方法である。70kHzの素子を用いて実験を行った。他の方法は200kHzの素子によって、空洞壁面の数mm程度の凹凸を計測する方法で、多関節マニピュレーター先端に発受振素子を取り付け、壁面をなぞるものである。いずれの方法も充分な精度で形状の計測が可能であった。
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