1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63850139
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Research Institution | TOHOKU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
飯島 嘉明 東北大学, 工学部, 助手 (70005411)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平野 賢一 東北大学, 工学部, 教授 (10005209)
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Keywords | 拡散 / 短時間加熱 / 拡散時間補正 / 体拡散 / 粒界拡散 / 不純物拡散 / 置換型拡散 / 侵入型拡散 |
Research Abstract |
構造材料や機能材料(超伝導材料などの)の実用材料における結晶粒は高々数10μmであり、転位密度も低くはないので、これらの材料中の体拡散、粒界拡散、転位拡散のそれぞれの寄与を分離してそれぞれの拡散係数を正確に決定するためには放射性トレ-サ-を極めて短かい距離拡散させ、そのプロファイルを精密に測定する必要がある。このためには急速加熱・拡散温度短時間保持・急速冷却の温度制御を行なわせる必要があり、本研究はこの条件を満足する装置を試作し、拡散の精密測定に応用しようとするものてある。熱源として急熱・急冷が容易な赤外線放射加熱装置を用いた。試料を真空チャンバ-にセットし、高真空到達時間が短かいタ-ボ分子ポンプを用いて排気し、赤外線はその吸収が無視し得る石英ガラス製ビュ-ポ-トを透過させて試料に放射させた。放射性トレ-サ-の拡散プロファイルはスパッタ・マイクロセクショニング装置を用いて測定した。本研究の試作装置を利用して、Ni基Ni-Cr-Fe合金(インコネル)中の^<51>Cyの体拡散係数および粒界拡散係数を分離して得ることができた。さらに超伝導金属間化合物Nb_3Sn中の^<113>Snの拡散に応用し、結晶粒が10μm以下の試料について体拡散係数を得ることができた。さらにFe中の^<51>Crの拡散にも用いて、比較的大きい拡散係数の測定に対しても、短時間拡散とスパッタ・マイクロセクショニングによる方法は従来の長時間拡散と機械的セクショニングによる方法よりも有効てあることがわかった。
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[Publications] Yoshiaki Iijima: "Diffusion of Carbon in Cobalt" Materials Transactions,JIM. 30. 984-990 (1989)
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[Publications] Tien-Fu Chen: "Diffusion of chromium in Nickel-Base Ni-Cr-Fe Alloys" Journal of Nuclear Materials. 169. 285-290 (1989)
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[Publications] Chan-Gyu Lee: "Diffusion of Chromium in α-Iron" Materials Transactions,JIM. 31. (1990)